今回は、『大事』と『大切』という言葉について、意外とお客様に評判を頂いているお話をします!
あなたは『大事』と『大切』の違いを知っていますか?
実はあまり知られていないようです。
でも、よく使う言葉ですよね!
以下、goo辞典「大事」と「大切」からの引用です。
【大事】
[名]
1 重大な事柄。容易でない事件。「国家の―」
2 大がかりな仕事。大規模な計画。「―を成す」「―を企てる」
3 たいへんな結果。非常に心配な事態。「―に至らないで済む」
4 出家して悟りを開くこと。「―を思ひたたん人は」〈徒然・五九〉
[形動][文][ナリ]
1 価値あるものとして、大切に扱うさま。「―な品」「親を―にする」「どうぞ、お―に」
2 重要で欠くことのできないさま。ある物事の存否にかかわるさま。「―な用を忘れていた」「今が―な時期だ」
【大切】
1 もっとも必要であり、重んじられるさま。重要であるさま。「―な条件」「―な書類」
2 丁寧に扱って、大事にするさま。「本を―にする」「命を―にする」
3 急を要するさま。
※以下、今回、注目すべき内容はココです。
[用法]大事・大切――
◇「大切な(大事な)会議」「大切に(大事に)している着物」のように、必要で重んずべきさまの意では相通じて用いられる。
◇また、「水を大切(大事)に使う」「友情を大切(大事)にする」のように、かけがえのないものとして心を配り、丁寧に扱うさまの意の場合も両語とも使える。
◇「おからだを大切に」「どうぞ、お大事に」などは、ともに日常語ではあるが、「大事」のほうがよりくだけた感じがある。
◇「任務の大切さを知る」などでは、「大切」が優勢である。
◇「大事」には、根本的な事柄の意もある。「国家の大事」「大事を決行する」
◇類似の語の「重要」は、物事・事柄の根本・中心にかかわって重んずべきであるさまを表し、「大切」「大事」よりも文章語的である。「歴史上重要な事件」「重要参考人」
15年間『大事』『大切』を観察し続けた結果
わたしは辞書だけでなく、実際の使われている場面を、高校の頃からずっと注目してきました!
その結果、わたしが見出したものは、
『大事』は損得として考えて必要だという意味が強く、
『大切』は心からの必要性という意味が強い。
どうでしょうか?
大事なもの、大切なもの。
大事な人、大切な人。
大切を語源から迫ってみる
大切は和製漢語です。
「切」は「切る」が原義です。「切る」から派生して「切する(接する)」「密切(密接)する」のように「間を置かずにぴたりと付いている」という意味が生まれました。そこから更に「親しい」「差し迫る」「慌ただしい」という意味が生まれたのです。
「大切」は、元々、「大いに差し迫る」「緊急を要するさま」という意味でした。平安末期には意味が派生し、「肝要なさま」の意味で用いられました。その後、中世の中で「かけがえのないもの」「心から愛するもの」という意味で使われるようになったのです。
※1603年『日葡辞書』では「大切」が「愛」と訳されている。
「切」は「切る ▷ 密接 ▷ 親しい・差し迫る・慌ただしい」
「大切」は「差し迫る・緊急を要する ▷ 肝要なさま ▷ かけがえのないもの・心から愛するもの」
言葉は時代によって意味が変わっていく、面白いやつですね。
あなたは大事と大切を使い分けていますか?
この問いに、多くの友人は、「使い分けていない」と答えました。
確かに、あまり意識をして使い分けている方は少ないと感じています。
しかし、職業柄、言葉の中で使われる『大事』と『大切』に注目していると、
「損得として考えて必要としている場合」には『大事』、
「心から必要としている場合」には『大切』、
意識していなくても、ちゃんと使い分けられているとも感じました。
あなた自身の耳、目で確認してみてください!
言葉は、よく『言霊』と言われています。
その通りだと思います。
大事と大切に滲み出ている『あなたの本心』
あなたは愛する人を大事にしていますか?
それとも愛する人を大切にしていますか?
あなたは大事にされていますか?
あなたは大切にされていますか?
これはモノゴトの見方の話です。
実際に多くの方は、その言葉の通りになっていませんか?
※注意!くれぐれも、大事と彼に言われたからといって喧嘩にならないように(笑)
どうぞ笑顔で行きましょう!(笑)
“ いいものだらけ ”の世の中へ。
代表取締役
筧田 聡 Satoshi Kakehida
初めてコメントします。
私も同じことで疑問に思い、このHPにたどり着きました。
『大切』と『大事』
都合よく使われてるのかな~とも思います。
大事にされている、って言われたら、なんだか悪い気しないですものね。
だけど、『大事な仕事がある』と『大切な仕事がある』だと、前者は義務感、後者は
仕事への感情が見える気がします。
みやさん
初めまして!
大事には義務感、大切には感情……たしかに、私もそのようなものが見えます!
会話の中で多分に出てくる言葉なので、今後もチェックしていきたいと思います♪
初めまして
メールで読んでくださいと 送ってくれました
私はこの2つの言葉は常に辞書で調べてました
なぜかというと その時の感情でとらえかたが 変わってるからです
でも 読ましていただき 気持ちが晴れやかになりました
今まで感じたことが そのまま理解していいのか 戸惑っていました
これからは 大事なときに相手に対して 言葉足らずにならない会話ができるように思います
ありがとうございました。
okyooさん
どうもはじめまして!
簡潔屋の筧田です。
コメント、どうもありがとうございます。
晴れやかになったということで、私も嬉しく思います!
これからもよろしくお願い致します(*-∀-)
少しこじつけている気がして、ごめんなさい、納得できませんでした。
人様の健康を願って、お大事にと言いますが、これは損得では全くありません。お体を大切になさってくださいと同義です。
あまり、損得か心かと、二分してしまうのも、どうかなと感じました。
失礼しました。
こんにちは!
おっしゃるように損得ではなく「大事」を使う場合もありますよね。
ただ言葉は柔軟に寛容に捉えて良いものです。
この記事は、
捉え方に悩んだときにこう考えるとスッキリする場合もあるよという想いで、
『という意味が強い』と添えて書いております。
納得できないならそれもありだと思いますが、二分しているわけではないことを伝えさせてください!
議論すること、深く考えることが
大切(大事)に思っていることだと思います。
それが結果として違っていても、
心を配ったことに変わりはないから・・・。
過程がもたらすものが変化であり、雰囲気でしょう。
いろいろな考えがあると思いますが、
私は結果よりどのような過程を経たかが
重要だと感じます。
そして、結果が違った時の対応。
日本人の美徳だと思います。
和をもって貴しと為す・・・。
よい場をありがとうございます。
kikihlicさん
丁寧なコメントありがとうございます!
心配り、変化、過程、美徳……
こちらも改めて認識できたことに、
感謝申し上げます。
ありがとうございました!