見込み顧客の5つのレベル スタートアップが狙うのはここ!

こんにちは、株式会社Key-Performanceの井畑です。

 

どんなビジネスも顧客がいないと成り立ちませんが、同じ「解決するに値する問題」を持った顧客、つまり同じ市場にいる顧客も、「問題の捉え方」によって5つのレベルに分類されます。

 

今回は、スタートアップがどの顧客レベルを狙わなければいけないのかについてです。

 

まずは確認 顧客の5つのレベル

 

顧客のレベルは「問題をどれくらい重大にとらえているか」によって分類以下の5つに分類出来ます。

 

①課題を抱えているが、その存在に気付いていない

②課題を抱えており、その存在に気付いているが、積極的に解決しようとは思っていない

③課題を抱えており、その存在に気付いていて、積極的に解決したいと思っている

④課題を抱えており、その存在に気付いていて、積極的に解決したいと思い、自分の知識(寄せ集めの)で問題の解決を試みる

⑤課題を抱えており、その存在に気付いていて、積極的に解決したいと思い、自分の知識(寄せ集めの)で問題の解決を試みており、それよりもよい解決策に対してはお金を払う準備がある

 

この5つのレベルを聞き慣れた言葉で表現するとこうなります。

①=潜在顧客

②・③=見込み顧客/将来のメインストリーム

④・⑤=初期顧客(アーリーアダプター)/エバンジェリスト(実際に商品を買ってくれる)

 

では、①〜⑤の顧客を例を使って説明して見ましょう。

 

毎日行列の出来るラーメン屋があったとします。お昼時には30人程度の行列が店の外に出来、最後尾に並ぶと店に入れるまでに1時間待ちの状態です。この店の問題は提供の遅さ。客が席についてから注文するまでに平均5分、注文から商品が出てくるまで平均10分かかるので、商品の提供までに15分ほどかかります。(ちなみに、食べ終わるまでの時間は平均10分です。)毎日、この行列をみて200人近くのお客さんが近くの店に流れていきます。損失にすると一日約10万円です。(なので一ヶ月の損失は約300万円です)

この現状を店主にインタビューしました。店主のタイプによって返答はこう変わってくるでしょう。

 

①の場合

「そうだね〜行列が出来て繁盛しているよ。これからも見せは安泰だ(゚▽゚*)」

 

問題を意識していないとこのような返答が返ってくるでしょう。

 

②の場合

「そうなんだよ〜お客さんを待たせて申し訳ないとは思ってるんだけどね〜とりあえず店の外にも待つ時用の椅子は用意したんだけど、全然数もたりないしね〜せっかく来てくれたのに並ばずに帰っちゃうお客さんがいるのももったいないしね〜( ・_・)」

 

お客さんが返ってしまうことに問題を感じてはいますが、積極的に問題を解決しようとはしていません。

 

③の場合

「そうなんだよ!お客さんが帰っちゃうのがもったいないから、なんとか回転率を良くして、行列をなくせないか考えてたんだよ!(´・ω・`)」

 

問題も認識していますし、積極的に問題解決にも挑んでいます。

 

 

④の場合

「そうなんだよ!!とりあえずお客さんが注文をするための時間だけでも削ろうと思って、事前に注文を決めてもらえるよう、入店前にメニューを渡しているんだけど、結局なかなか上手くいっていないんだよ(-_-;)」

 

問題に対し、自分の知識で解決を試みています。ただし上手くいっていません。

 

 

⑤の場合

「そうなんだよ!!事前注文が効率よく進むよう工夫もしてるし、人も増やしたんだけど、なかなか成果が上がらなくて………もっといい改善策があるなら増やした人経費をそっちに回すんだけど………………(´;ω;`)」

問題に対して、お金を払ってでも解決したいという思いがあり、またそのお金もある状態です。

 

 

スタートアップが狙うのは④・⑤のエバンジェリストタイプ!!

この中でスタートアップが狙うのは間違いなく④・⑤のタイプの人々です。

 

なぜかというと、基本的にスタートアップから物やサービスを買うのはとてもリスクのあることだからです。

 

大企業であれば商品の購入全般に関してのサポートに実績もありますし、保証や信頼もあります。

 

一方でスタートアップにはそれらの経験や保証、信頼がほとんどありません。(中には例外のスタートアップもありますが、世の中はそうは見てくれません)

 

そんな状況の中で顧客がスタートアップから商品を購入する理由は、「経験や保証や信頼なんてなんでもいいから、とにかくこの問題を解決したい!!」と思っている時だけです。

 

「スタートアップからの製品購入のリスク」よりも「問題を抱え続けておくことのリスク」の方が高い人たちが、スタートアップの顧客です。(もちろん、製品購入ができるだけの経済的余裕があるというのも重要な条件です)

 

なので、スタートアップが自分たちの製品のプロトタイプを完成させたら、まずは「エバンジェリストタイプのユーザー」を見つける事に全力を尽くしましょう!!

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