こんにちは、株式会社Key-Performanceの井畑です。
「顧客の心理をつかむにはインタビューが大切!!」
よく聞く言葉ですが、インタビューはしっかりコツを抑えていないと効果的でないばかりか製品に悪影響を及ぼす場合すらあります。
このページでは、『インタビューの質を劇的向上させる3つのコツ』をお伝えします。
この㊙手法で、真の顧客の声をしっかりつかみ、圧倒的に差別化された製品を生み出して下さい!!
※この記事は【インタビューによる定性分析】をテーマに情報局で配信された内容をまとめたものです。情報局へのご登録がまだの方はこちら。
コツ①:「本当のお客様」の声を聞く
『本当のお客様』とは『実際に自分たちの商品を買って、使って、愛用してくださっている方』のことです。
アンケートやお客様の声に従った結果、売上や人気が下がったというケースはよくあります。
そういうケースではたいてい、「自分たちの商品を使ったことのないお客様」の声を取り上げています。
確かに新規顧客の開拓という目的でそういうお客様の声を聴くことも大切でしょう。
しかし、そのようなお客様はこちらの商品に対する「愛着」がないので、「なんとなく」で答えている場合が多いのです。
そんな「なんとなく」な声を、あたかもお客様の心の声のようにとらえてしまうと、「なんとなく」な商品が出来上がってしまいます。
そして、『本当のお客様』に愛想をつかされてしまうのです。
インタビューを行う際には「自分たちの商品を大切に考えてくれるお客様」=『本当のお客様』からの声を集める必要があります。
インタビュー相手は、必ず自社製品をいつも使って下さっているかたを選んで下さい。
コツ②:『相対的重要度テスト』を使う
例えば、みなさんがラーメン屋を始めようと思い、顧客のニーズを知る事が必要になったとします。
もし、インタビューで「どんなラーメン屋なら入りたいと思いますか?」と聞いたら、おそらくほとんどの人がこう答えるでしょう。
「美味しくて、すぐ食べれて、トッピングも無料で、しかも低カロリーで、おまけにお店もキレイでしかもとっても安いところ!!」
………これ、何か参考になりますか??
顧客に「何が欲しいか?」と聞いた場合、基本的に顧客は欲しいものをどんどん追加してきます。
なぜなら、質問に応えるときにトレードオフなんか考えなくていいからです。
製品の特徴は基本的に「トレードオフ」です。性能が上がる代わりに値段も上がるといったように、すべてのものを手に入れることは出来ません。
その中で私たちが欲しい情報は、「数ある要素の中で、本当に顧客が求めている要素は何か?」ということです。
これをあぶり出すために有効なのが『相対的重要度テスト』です。
相対的重要度テストのやり方
まずは、ラーメン屋に求められる要素に関する質問をいくつか用意します。
そして、このようにインタビューしてみて下さい。
〜次の2つの要素で、あなたがより重要だと思うものはどちらですか??〜
①10分以内に商品が提供される
②600円以内で食べることが出来る
このインタビューを、すべての質問の組み合わせで行います。
こうすると、お客様がどの要素を一番重要だと思っているかがよく分かります。
これが『相対的重要度テスト』です。
まとめると………
トレードオフが必要ない質問だと、お客様の解答は「全部盛り」になる。そこで、トレードオフが必要になる『相対的重要度テスト』が効果的である。
コツ③:『わかったふり』をしない
インタビューを行う際、絶対にやってはいけない事が
【わかったふり】
です。
相手が言った事がよくわからなかった時に、なんとなくわかったふりをしてやり過ごしてしまう。これはせっかくのインタビューの質を大きく劣化させます。
では、【わかったふり】をせず、しっかりとしたインタビューを行うための事前準備のコツをお伝えします。
☆インタビューガイドを用意する☆
インタビューガイドとは、インタビューの進行台本のようなものです。何を、どんな順番で聴くのかを事前に考えます。
では、質の高いインタビューガイドはどうしたら作れるでしょうか??
☆質の高いインタビューガイドの作り方☆
①疑問点をすべて紙に書き出す
まずは絶対にこの作業をやって下さい。紙に質問を全部書きだして自分の『目』でもう一度見ることで、不要な質問や不足している質問が見えやすくなります。
②質問の内容は出来る限り具体的に
例えば、「ゲーム業界の今年の見通しはどうですか??」と聞くのと「ゲーム業界全体としての今年の売上高はどう動きそうですか??」と聞くのでは、返ってくる内容は大きく違うでしょう。
このように、自分の得たい情報を手に入れられるように、質問は出来る限り具体的にしましょう。
③アウトプットのイメージを持つ
なんの目的もなくインタビューを行うことはまずありません。
何かの情報を得たくてインタビューを行い、その情報をまとめて他の人に伝え、活用する「アウトプット」を行います。
このアウトプットをどのように行うかのイメージを持ってインタビューガイドを作成して下さい。
以上の3点を守ることで、自分に必要な情報が何かがはっきりと分かり、【わかったふり】でやり過ごすことを避けられます。
まとめ
『インタビューの質を劇的向上させる3つのコツ』
コツ①:「本当のお客様」の声を聞く
コツ②:「相対的重要度テスト」を使う
コツ③:「わかったふり」をしない
これらのコツを守るだけで、インタビューの質が驚くほど上がります。どれも簡単に出来るコツなので、ぜひ次回から実践してみて下さい!!
以上、Key-Performance 井畑でした!!
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