【図解】起業家を消耗させない「選択と集中」の判断基準

こんにちは、井畑です。

起業家さんの中には、文字通り自分の命を削って事業をされている方がいます。命をかけて取り組む姿勢にはとても心を打たれますが、削りきったら死んじゃいますよね?

限られた人生を最大限効率よく自分の夢の達成に使うためには「選択と集中」が必要です。

ですが、「この活動をやるべきかどうかすごく迷っているんです」って質問をよく受けます。(起業茶屋の中で出る質問も2割くらいはこれです。)

この記事では、起業家さんが「選択と集中」を行う際の判断基準をご紹介します。

この記事の内容
  • ビジネスのあるべき姿とは?
  • 起業家が大切にしなければいけない資本とは?
  • 起業家の「選択と集中」の判断基準とは?

ビジネスのあるべき姿とは?

まず、企業の活動の流れを図式化すると以下のようになります。

自分の持っている資本を使って(インプット)、お客様に提供する価値を用意し(事業活動)、それを成果物として提供し(アウトプット)、その結果お客様が価値を受け取る(アウトカム)。この流れはどんな事業でも基本にあります。

この基本の活動を行いながら、各社それぞれの会社のビジョンの達成に向かって行くのが企業ですね。

この図で注目しなかればいけないのは、オレンジと青の矢印です。基本的に事業を行う際にはコストがかかります。代表的なものはお金と時間ですね。その他にも機材の消耗とか、とにかく活動をすすめるには自社の資本をすり減らします。

投資の例外

「○○に関する知識」などは活動をしても減らない(コストのかからない)資本です。

だから、各セクションを通過する時に、必ず資本(インプット)が増えるようにビジネスモデルを設計しないといけないんですよね。一番代表的なものは、お客様に商品を提供する(アウトプット)と代価としてお金を頂くってやつですね。

他にも、「商品・サービスの検討を行う過程で知識が深まっていく」とか「お客様が商品に満足してくださり、いい口コミが生まれた」等も資本が増えた事になります。なので、単純に見かけの「お金」だけでなく、自分たちが手に入れた資本を総合的に評価する必要があります。

コストよりも、戻ってくる資本が少なかったら、それは「損失」になります。損失がたまり、企業の体力を削りきった時に「倒産」という結果が訪れるんですね。

ここまでのまとめ
  • 企業が活動するとコストがかかる。
  • 活動することで資本も増える。
  • 増えた資本>コストにしないといけない。

起業家が大切にしなければいけない資本とは?

起業家が大切にしなければいけない資本についての話をします。起業家が特に大切にしなければいけない資本は「時間」と「自分の労力」です。

※お金を始めすべての資本は重要なのですが、今回はその中でも「特に重要な2つ」に絞って話をします。

なぜこの2つの資本が重要なのかというと、「資本家が垂れ流しにしてしまう資本トップ2」だからです。

2つに共通する特徴
  1. 目に見えない(管理する意識が薄い)
  2. 無限にあると勘違いする
  3. 価値を低く見積もり過ぎている。

なぜ垂れ流してしまうのか?

まず、「時間」と「自分の労力」は目に見えません。これが「お金」とか「材料」なんかの目に見えるものであれば、使えば使うほど減っていくのがわかるので「有効活用しよう」という意識が芽生えます。ですが、目に見えない「時間」と「自分の労力」に関してはその意識が芽生えづらく、管理や把握をされない場合がほとんどです。

2つ目の理由は「無限にある」と勘違いしている事です。例えばお金は「価値提供(労働)」の「対価」として得られますよね。つまり「手に入れた」という意識が強いんです。でも、「時間」と「自分の労力」は特別何かと交換するという行為がなくても手に入ります。手に入れた感覚がないのに常に持っているので「無限にある」との勘違いが生まれます。

自分の価値を低く見積もり過ぎている事も理由の一つです。「自分はまだ誰にも価値を提供出来ないけど、やる気だけはある!!」という気持ちはもちろんいいです。行動力に繋がりますからね。でも、それが自分の時間や労力の過小評価に繋がると、「意味があるかわからないけどとりあえずやる!!」という思考に繋がります。目的はっきりしている場合の行動はそれだけの学びがありますが、何も考えていない行動は何の価値も生みません。

 

なぜ垂れ流してはいけないのか?

なぜ垂れ流してはいけないかというと、「時間」と「労力」は非常に交換性の高い資本だからです。例えば3時間バイトをすれば3,000円くらいになりますよね?3時間ブログに集中すれば1記事くらいは書けるんじゃないですか?

起業家が持っている資本の中でも特に価値が高いのが実は「時間」と「労力」なんです。起業家は上司がいないため、この2つを自分の自由に扱えます。そしてその2つは様々な資本に交換可能。だから、目的なく垂れ流すなんて絶対にやってはいけないんです。

起業家の「選択と集中」の判断基準とは?

ここでようやく本題に入ります。

起業家の事業活動っていうのは、「時間」「労力」、ちょびっとの「お金」や「専門知識」「価値提供能力」を使って(投資して)、増やすべき資本を増やしていくことになります。起業家が増やすべき資本は以下のものがおすすめです。

起業家が増やすべき資本
  • お金
  • サービス提供能力
  • 顧客
  • 認知度(見込み顧客数)
  • 知識
  • ブランド
  • 発信媒体(自己メディア)
  • 活動場所(活動機会)

なので、「選択と集中」をする時の判断基準は、

1.自分はなんの資本を減らすのか?

2.その結果増える資本は何か?

3.それは割に合うのか?(妥当なのか?)

という点です。

皆さんもどうか自分の貴重な資本を無駄遣いすることなく、効果的な「選択と集中」を行ってください!