起業家の仕事づくりを着実に進める筧田です。
今朝、NHK朝ドラ『 わろてんか 』を初めて見ました。
家族が見ていたのですが、僕が足を止めてしまったのには理由があります。
旦那の藤吉郎( 松坂桃李 )が、市場でなめられたのか、誤った米を買わされてしまい、それを許嫁である楓さん( 岡本玲 )とおてん様( 葵わかな )が商いをして内助の功を発揮するという話で、めちゃくちゃ商売の話だったから見入ってしまったのです(笑)
商売の極意
舞台は大阪船場の米問屋さん。そこで掲げられていた商家の家訓であり商売の極意が、これからお伝えする3つの言葉です。
『始末・才覚・算用』
始末
始末は、節約やケチということではなく、無駄な金使い(死に金)を省き、賢く生きたお金を使うということ。
つまるところ、損して得取れといった先行投資を惜しまないという話でもあります。
個人的に、始末という言葉から関西独特の香りを感じましたね。
そもそも始末の辞書的な意味は、
・物事の始めと終わりのこと、始めから終わりまでの細かい事情や成り行き
・ある物事の最終的な状況。特に、よくない結果
・物事の締めくくりをつけること。後片付けをすること
・浪費をしないように気をつけること
始末の精神は3つの中でも軸となる重要な言葉だと思いました。
商家では、経済活動における一貫した計画性という意味だったそうです。
あとから気づいたのですが、始末は「始末のごりょうさん」として今週のわろてんかのタイトルになっていました。
才覚(才覺)
才能ではなく、斬新な発想や心配り、工夫、努力によって商機を得ること。
これも大切な一文ですね。
算用
計算や勘定というよりも、帳尻を合わせること。
少し具体的に言い換えると、しっかりと採算を確保できる計画をつくり管理していくこと。
「入るを量りて出ずるを為す」という一文も併せてお伝えしたいと思います。
実はもう一つ、信用。
実はこの言葉たち、巷では、商売を行う上で必要な心得として、
経営原則とか、経営の三大要素、経営の四大要素なんて言われていたりします。
四大の場合には、他者との関係性にである信用を入れます。
信用とは、人に任されることです。
『始末・才覚・算用』の元ネタ
『始末・才覚・算用』の元となっている文章は、江戸・元禄時代の作家 井原西鶴 さんが、『 日本永代蔵 』の中の 堅実経営法 に、商人に大切な原則として書かれております。
わろてんかでは途中から『人財』が追加された。
わろてんかは吉本興業の創業をモデルにしたドラマです。
劇中では、
終始『始末・才覚・算用』の家訓の額縁が掲げられているシーンを見ることができます。
藤吉郎とてんの結婚後、
家訓の隣に『人財』の額縁が追加されました。
人財! 始末! 才覚! 算用! 藤吉郎!!\(^o^)/バーン pic.twitter.com/bf5AfFDgEj
— アイチョロン ⊂( ・ω・ )⊃ブーン✈️ (@i_chyo10000) March 22, 2018
わろてんかというドラマ全体を通して感じるたの、
人が人を支えているということです。
時間をかけて構築された人間関係や過去の行いは、
いずれ自分に帰ってくると実感させられる話でした。
この話には多くの人々が登場します。
吉本興業の主役はもちろん芸人さんです。
でもそれを支える舞台裏の人たちも描かれているドラマです。
一人ひとりが価値ある貴重な存在として描かれていました。
人は財産です。
これはまっとうに事業やっている方なら、
誰もが納得する言葉ではないでしょうか。
この人財という言葉が、
わろてんかのキーワードになっているんだと思います。
わろてんか、おてん様の売り方
古米や外米を売る商い勝負をすることになったわけですが、
おてん様は古米を醤油団子にしてみたり、インドの方に協力してもらってカレーの試食を出したりしました。街に醤油やカレーの香りを漂わせて人を集めるという、当時の米問屋としてはかなり斬新な実演販売というアイデアで、結果、おてん様が勝負に勝ったとさ☆
『始末・才覚・算用』のまとめ
『始末、才覚、算用』は大阪の商家である北村屋の家訓であり、商いをする上で大切なことを伝えていました。
わろてんかでは、自然にこの家訓を実践できていたおてん様……流石、これから大きな起業を果たすおなごさんですね!
また始末という言葉は、『 ごちそうさん 』(2013年度下半期)でもキーワードとして登場しましたー。
今回のわろてんかは、無駄になりそうだった米を、効果的に活用して、商機につなげる。そんな商家に伝わる『 始末の精神 』に触れることができるお話でした。
たまたま朝ドラを見て、立ち止まって、ブログにアップして良かったです(笑)
“ いいものだらけ ”の世の中へ。
代表取締役
筧田 聡 Satoshi Kakehida
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