心を動かすストーリー広告の裏に必ず潜む「神話」の法則

こんにちは、井畑です。

 

まずはみなさんに、これをご覧いただきたい。

 

 

これ、まんま映画「Matrix」のパロディーですよね笑

 

この「ミートリックス」というムービーは「工業的畜産業」の裏側を人々に伝えるために制作され、ネット上で配信されました。

 

結果は………?

 

数百万人の心を動かす大ヒット広告となり、多くの人が「工業的畜産」で作られた食べのもではなく、家庭農場で倫理的に作られた食品を欲するようになりました。

 

では、「ミートリックス」のどこに人々の心を動かす力があったのでしょうか??

 

鍵は、原作の「Matrix」にあります。

 

「Matrix」「STAR WARS」「ナルニア国物語」「オズの魔法使い」「ロード・オブ・ザ・リング」「アバター」………

 

これらの映画にはある共通部分があります。それは、これら映画は全て神話と同じストーリー構成をとっているということです。

 

 

心を動かす鍵は神話にあった!!

その秘密は「ミートリックス」の製作者、ジョナ・サックス氏の著書『ストーリー・ウォーズ』で解き明かされています。

 

 

本書の内容を3行でまとめるとこういう事です。

 

神話は何千年も人々に語り継がれてきたものすごく優秀なストーリーであり、神話を学ぶことは世界の認識を助ける。

何千年も語り継がれるということは、神話のストーリー構成は人間の根幹を刺激するものであるに違いない。

よって、神話と同じストーリー構成の広告には、人々を動かす力がある。

 

確かに説得力のある主張ですよね。何千年も淘汰されずに生き残って来た物語。もちろん、宗教的な要素で助けられている部分は大きいでしょうが、そもそも人を動かしたり、生き方に影響を与えない神話は宗教上でも生き残らないでしょう。

 

では、この神話のストーリー構成はどうなっているのでしょうか?

 

神話のテンプレートは「モーセの旅」

皆さん、2014年に公開された「エクソダス:神と王」という映画はご覧になったことがありますか?

 

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エジプトで奴隷になっている神の民イスラエル人を、神の使徒モーセが救い出すというストーリーで、旧約聖書の出エジプト記が原典になっています。

 

この「出エジプト記」が神話のテンプレートとして最適なので、ストーリーを追いながら神話にはどういう要素が必要かを確認していきましょう。

 

ステップ1:意外な主人公の誕生

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出エジプトの主人公モーセは、羊飼いの老人でした。ヒーローには程遠い存在ですよね?見た目にヒーローさはないし、むしろ平凡さが目立っています。

 

この平凡さが大切なんです。神話は、「平凡な主人公が、どうやって英雄になり、世の中を変えたか」というストーリー構成です。

 

もし元から英雄である登場人物が主人公の物型があったとします。確かに、カッコいい物語に仕上がるかもしれませんが、感情移入しにくくありませんか?

もともと英雄なんて人はこの世界にほとんどいないので、どうしても自分と重ねることが難しくなります。

 

神話をベースとした広告の鍵は、「自分のお客様に、自分たちの製品やサービスを使うことで英雄になれる可能性を示す」ことです。主人公は平凡でなければいけません。

 

ステップ2:冒険への召命

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モーセは平凡な老人です。でも、大きな使命を抱えていました。

 

彼はイスラエル人でありながら、エジプトの王子として育てられました。ある日、エジプト人のイスラエル人の奴隷に対する扱いに激怒しエジプト人を殺してしまったことで、エジプトから追放されました。

 

羊飼いをしながら安息の日々を送っていたモーセですが、心のどこかで、故郷で行われている、同胞の扱いに目をそむけていました。

 

そんな中、ホレブ山に羊を連れて登ったモーセは、不思議な光景を目にすることになる。

 

芝が燃えていた。それだけではなんら不思議なことはない。砂漠ではよくあることだ。でも、燃えている芝は一本だけだった。そしてその炎は他に燃え移る気配がなかった。

 

そして、その炎に近づいていくと、炎の中から声が聞こえた。「モーセよ。私はあなたの神である。」と。そして、神はモーセに自分の計画を伝えた。エジプトに行き、王ファラオと対決し、イスラエル人を解放する。その役目をモーセに与えると。

 

 

広告においてこの冒険への召命は、「お客様に、自分の使命(抱えている問題)に気づいてもらうこと」です。この召命が、「お客様の心の中の成長欲求を刺激するかどうか」で、広告の成功は大きく左右されます。

 

さあ、冒険への召命を受けた主人公。でも、ここで「ハイッ、分かりました!行きます!!」なんていきなりなる人は、やっぱり平凡な人じゃないですよね。

 

そうです、神話の主人公は平凡な人。最初は召命を辞退します。

 

ステップ3:メンターの登場

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「なぜ私のような者が?」モーセはそう神に尋ねた。

「それに、彼らはきっと私が神の使いだと言っても信じないでしょう。私は口も達者ではありません。」

「もし彼らに『神の名は?』と聞かれたら、私はなんと答えればいいでしょう。」

 

このように、モーセは召命を辞退する理由を並べました。自分には無理だと、不相応な使命だと。

 

ですが、神は7日間にわたりモーセに計画を伝え、モーセを励まし、彼の代わりに言葉を語る人の存在を教え、人々を納得させる秘策を授けました。

 

そうです、モーセに取って神は、自分に使命を与えた存在であると同時に、自分の使命の達成を助けてくれるメンターでもあったのです。

 

ここで大切なことは、神はモーセに選択の自由を与えているということです。出エジプト記ではこの後、ファラオがモーセに従わなかったために、エジプトにたくさんの災厄が訪れ、多くの人が亡くなりました。

 

つまり、神はモーセ自身やその家族の命を人質に、強制的にモーセを従わせることも出来たはずです。

 

ですが、神はそうしなかった。最終的に使命の召命を受け入れたのは神に励まされたモーセ自身でした。

 

結局、神はモーセの中に眠っていた成長欲求を刺激し、彼を使命に向かわせます。

 

広告において、メンターとは、自分たちの会社やサービスです。

 

だからこそ忘れてはいけません。この話の主人公は自分たちではなくお客様なのです。お客様に対して「あなたは使命を果たせる人である(課題を解決出来る)」と励まし、そのための方法を与えるのが企業の使命です。

 

効果のない広告は、自社を主人公にします。効果のある広告はお客様を主人公にします。

 

ステップ4:冒険

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平穏な羊飼いとしての人生を捨てて、再びエジプトに戻ってきたモーセは、恐怖を感じると同時に興奮していました。ずっと心の中で気がかりだった故郷の問題に対し、やっと正面から向き合ったばかりか、今はそれを解決するための方法まであるのですから。

でも、それは一筋縄ではいきません。ファラオはモーセの言うことは素直に聞き入れないでしょう。それどころか、計画が失敗すればすぐに殺されておしまいです。

ファラオの前にたどり着き、モーセはファラオに対して、「神の民イスラエル人を解放せよ。」と話ました。

もちろん返事は「ノー」。ここから、モーセとファラオの命がけの戦いが始まります。普通に考えて、全く勝ち目はありません。ファラオは巨大な軍勢や多くの魔法使いを抱え、一方モーセはただの羊飼いなのですから。

ここでモーセを助けるのが、神から授けられたプレゼントです。杖が蛇に変身することから始まり、ナイル川が血に変わり、カエル、ブヨ、アブ、イナゴがエジプトを覆い、疫病が蔓延し、災いはどんどん大きくなっていました。

ですが、ファラオは頑として首を縦には振りません。

そこで、モーセは最後の手段に出ました。イスラエルの民を解放しないなら、エジプト中の全ての人と獣の第一子の命を奪うと。それでも屈しないファラオに対し、殺戮がもたらされました。

このままでは自分も殺されると思ったファラオは、ついにイスラエル人の解放を宣言し、イスラエルの民は自由の身となりました。

広告においてこのステップで大切な事が2つあります。『異世界を旅する』という事と『悪役との遭遇』ということです。

異世界を旅する』とはどういうことか。モーセは平穏を捨てて、恐怖に満ちた、でも刺激的な世界に足を踏み入れました。

広告でも、「自分たちをメンターにして、冒険への召命を受ければ、刺激的な世界が広がる」ということを伝える必要があります。

もう一つのポイント『悪役との遭遇』は何が大切なのか?

この悪役の最大の恐ろしさは、「ヒーローが道を踏み外した姿=ヒーローの暗黒面」を映し出している点です。

出エジプト記でのファラオの特徴は次の3つです。

他者の苦しみに無関心

もしモーセが冒険への召命を受け入れなかったらどうなっていたか?心のそこでイスラエルの民が苦しんでいるのを知っていながら行動を起こさないならば、他者の苦しみに無関心なファラオと同じになっていました。

神を信じていない

ファラオがモーセの要求にイエスと言わなかったのは、神を信じていなかったからです。もしモーセが山頂での神の言葉に耳を傾けなかったなら、モーセもまた神を信じていないことになっていました。

臆病である

エジプトにいくら災いが降りかかっても、ファラオは無関心でした。ところが、いざ自分の命が危うくなるとすぐにイスラエル人を解放します。モーセがもし我が身可愛さに使命を拒んでいたら………もうお分かりですよね?

神話ではこのように、冒険への召命を受け入れなかった場合、自分がどうなるかについても示しています。ファラオが恐ろしい悪役なのは、ヒーロー自身の暗黒面を写しだしているからです。

ここでの教訓はとてもシンプルです。成長欲求を刺激した広告を行う場合、本当に恐ろしいのは他者や環境でなく、成長出来ずに暗黒面に落ちた自分自身である事を示す必要があるのです。そして自社と一緒ならば、正しく成長出来ると示すことも。

ステップ5:最後の試練

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今回のステップでは、先に広告において重要な事をお伝えしておきます。この最後の試練によって私達は、『物語の全体像=物語の真理を伝える必要があるのです。

では、モーセの物語のクライマックスを見て見ましょう。

エジプトから逃れたモーセとイスラエル人ですが、順調にはいきませんでした。労働力を失い、屈辱を受けたファラオがイスラエル人を連れ戻そうと軍隊とともに追ってきたのです。

対してイスラエル人はというと、全く戦意がなく、まだエジプトに残っていたほうがマシだったという声も上がります。更に、神からの指示で海を背に陣をはっていたため、もう逃げ場もありません。

もし、モーセがホレブ山を出発したばかりだったなら、狼狽してなにもすることができなかったでしょう。

ですがモーセは成長しました。もう自分の使命から逃げたりも、神を疑ったりもしません。自分は神の指示に従い、神に導かれてここまで来た。だからきっと今も神が導いてくださるという、確信がありました。

周りの人間が誰一人神を信じていない中、ただ一人神に向き合ったモーセに対し神は「杖を海に向けよ」と指示しました。

すると、海が真っ二つに割れ、人が通れる道が出来ました。そしてイスラエルの民最後の一人が渡り切ると、海は再び閉じていきました。ファラオの軍勢を全て飲み込んで。

この物語の全体像、つまり真理がわかりましたか?

この物語の真理は、「神を信じるものは救われる」です。

この最後の試練と、それに対してどう立ち向かうかで、物語が伝えるメッセージが大きく変わります。

例えば、もしモーセが最後に神からの指示を聞くのをやめ、イスラエル人達を感動的な演説で説得し、エジプトの軍勢と戦うラストだったらどういうメッセージになるでしょうか?

それはおそらく、「どんな困難な状況でも、自分が行動する事で乗り越えることが出来る」になるでしょう。(実際、モーセは困難な状況を、メンターの助けを借りながら行動することで乗り越えて来ています。)

逆に、この最後の部分をどう語るか、そして「どんな真理を伝えるか」によって、物語が人を動かすかどうかが決まります。

まとめ:自分のビジネスに当てはめ、ストーリーを語ろう!!

広告において一番大切なのは、「自分に関係のある話」だと認識してもらうことです。

どうですか?この神話のストーリー構成なら、自分に関係のある話だと認識してもらうどころか、自分たちの製品を手に入れる必然性も語れます。

そして何よりも、目先の欲求だけにとらわれる広告から、より高次の、成長欲求を刺激した広告を行う事が出来ます。

特に社会起業家やNPO法人などの、利益や目先の欲求には直結しないけれどもこれからの社会に絶対必要な仕組みを作ろうとしているかたには、ぜひとも使っていただきたい手法です。

参考文献

『ストーリー・ウォーズ マーケティング界の新たなる希望』 ジョナ・サックス著 英治出版

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