ハイテンションな相手に商品を売ったら、必ずクレームリスクを想定しておく。【行動経済学】

井畑です。

男性のみなさん。賢者モードは経験したことありますよね?

人間って興奮している状態だと脳が爬虫類に戻ります。僕たち提供者はこの性質をしっかり理解しておかないと、あとで思わぬクレームをもらうことがあります。

ハイテンションの時の決断を信じるな。

僕たちの脳がどれだけポンコツかを調べた実験があります。

行動経済学者のダン・アリエリーがカリフォルニア大学で行った実験です。

性的興奮と判断に関する実験

【実験内容】

人間が興奮している時とそうでない時の判断の違いを判断するために、被験者に2つの状況で同じ質問に回答してもらった。

状況①:自分が性的に興奮している状態だと考えながら、性に関する質問に回答する。

状況②:刺激的な写真を見ながらマスターベーションをしてもらい、その状態で性に関する質問をする。

【実験結果】

性的に興奮している状態と醒めた状態では驚くほど判断が異なった。

・興奮しているときは変なプレイをしたいという回答が27%増も増えた。

・興奮しているときはコンドームを使用しないという回答が25%も増えた。

【考察】

人間は理性と本能の2つの部分を持っており、興奮すると理性で本能をおさえられなくなる傾向がある。また、自分の本能がどんな判断をするかは理性は理解していない。

つまり、僕たちは興奮している時は冷静な時とは全く違う判断をする可能性があり、しかも自分がどんな判断をするかについても正しく理解していません。

今回の実験は特に欲求の強い「性的興奮」に的を絞った実験でしたが、他の要因で興奮状態に陥ったときにも少なからず本能任せの判断をしてしまう可能性があります。

ハイテンションの時の決断は本心ではないと考えた方が良さそうです。

セールストークのマイナス面。

僕たち起業家や事業者の中には、商品を売るのが上手な人がたくさんいます。

いかに自分の商品が相手の環境を変えるか。今自分の商品を購入することがいかに素晴らしいか。情熱的に訴えるのが得意です。

でも、セールストークにはデメリットもあります。

相手を興奮状態にして商品を購入させた場合、相手の判断は「理性」ではなく「本能」によってくだされた場合があります。その場合、冷静になった時に「別に必要ないけど、なんでこんなもの買ってしまったんだろう?」と購入を後悔します。

売ったっきりでお客様と関わらなくていい仕事であればまだダメージは少ないですが、セラピストやトレーナー、講師などのお客様と直接関わり続けないといけない仕事の場合はハイリスク。直接クレームをネチネチ言われたり、最悪悪い評判をたてられたりします。

相手の背中を押すことにしか使わない。

本当は買う必要のない相手をその場のテンションで押し切って商品を購入させると後々痛い目を見ます。

なので、相手にとって自分の商品が「本当に必要なのか?」をこちらが見極め、背中を押すよう程度のセールストークをしましょう。

お客さんの中には勝手に興奮してこちらのサービスが絶対に必要だと購入をしようとしてくる方もいらっしゃいます。その方々に対しては一回間を開けて冷静になったタイミングで再度お話するのがいいかと。

ハイテンションな相手に商品を売るときは、必ずクレームのリスクを想定しておいてください。

この情報をシェアしませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA