KPI設定のコツ 業界標準値を意識しよう

 

こんにちは、株式会社Key-Performanceの井畑です。
 
【KPI設定】を行うときには「業界標準値」をしっかり意識しましょう!!
 
「業界標準値」を無視すると、達成することが絶対に不可能なKPIか、達成しても全く意味のないKPIが生まれてきます。
 

業界標準値ってなに??

 
「業界標準値」とは、読んで字の如く、ある項目に対する、その業界での平均値のことです。
 
多くは統計学に基づいたデータ、数値が採用されています。
 

業界標準値ってあてになるの??

 
業界標準値は統計的数値が採用されている場合が多いです。
 
この統計的数値は、「多くの企業が生き残るために必死に競争をした結果、出てきた平均値」です。
 
つまり、「自分たちのビジネスが他の企業と同じように努力すれば、自然とその値に落ち着く」はずなんです。
 
業界標準値は自分たちの会社の適切な運営を図る指標、つまりKPI設定の指標になります。
 

業界標準値は絶対に無視してはいけません!!

 
では、この業界標準値を無視してKPI設定をしたらどうなるでしょうか??
 
WEB検索での、自社ページのクリック率に関するKPI設定を例に考えてみましょう。この写真の状態の時に、何割の人がクリックしてくれるかの割合です。

 
 
ちなみに、WEB検索での掲載順位と、クリック率にはこんな業界標準値が存在します。
 
掲載1位………約17%
掲載2位………約10%
掲載5位………約4%
 
1位に掲載されていると、見た人の17%がクリックしてくれるということですね。
 
このクリック率は表示されている記事のタイトル(=キャッチコピー)や、記事紹介の内容によっても変化してきます。
(自分が欲しい情報を提供してくれそうな記事をクリックするのは当たり前ですよね??)
 

①やたらと高いKPI設定を行う場合

 
たとえば、『クリック率を50%にする』というKPI設定したとします。
 
これは業界標準の約3倍の目標設定です。
 
このKPIを設定した方はよほどキャッチコピーに自信のある方なのだと思います。
 
ですが、業界標準値の3倍はほぼ実現不可能です。
 
どんなに努力しても25%や30%が限界でしょう。
 
ですが、このKPIに縛られていると、KPIを達成するために必死にキャッチコピーを変更し続けます。
 
これって無駄な努力ですよね??
 
やたらと高いKPI設定は「時間」「資源」「労力」のすべてを無駄にする可能性があります。
 

②やたらと低いKPI設定を行う場合

 
やたらと低いKPI設定を行った場合はどうでしょう??
 
例えば、あるキーワードで検索された時の掲載順位がいつも1位の記事があったとします。
 
その記事に対して、『クリック率10%』というKPI設定を行ったとします。
 
おそらくその場合は12%や13%にクリック率があがっただけで大喜びになります。
 
ですが、理論的には掲載順位1位は約17%のクリック率を得られるのです。
 
これは明らかな機会損失ですし、明らかに記事のタイトルや内容に改善の余地があります。
 
低すぎるKPI設定は「本来なら得られるはずだった成果の損失」や「改善すべき問題の見逃し」を引き起こします。
 

差別化にも業界標準値の意識は必要

 
もちろん、業界標準を守っているだけでは企業は生き残ることは出来ません。
 
他の企業との差別化を図り、ブルーオーシャンを生み出していく必要があります。
 
ですが、この差別化にもやっぱり「業界標準値」は重要なんです。
 
先ほどのクリック率の話をもう一度例に出します。
 
「他の企業に対して、ネットでのクリック率を圧倒的に上げる」ことで差別化を図ろうとした場合、クリック率50%なんて目標は達成不可能であることはすでにお話しました。
 
ここで業界標準値が生きてきます。
 
例えば、他社に比べて1.5倍優秀な要素が存在すれば、それは立派な差別化です。
 
クリック率で差別化を図ろうとした場合、「検索1位におけるクリック率を約25%に上げる」ことがKPIになります。
 
これなら十分実現可能です。
 
業界標準値を意識しないと、途方もない目標で差別化を図ろうとし、結局「時間」「資源」「労力」を無駄にします。
 
業界標準値を意識することで、効果的で適切な差別化を行えます。
 

業界標準値ってどうやって調べるの??

 
ここから先は私達の本業なので本当は秘密なのですが、誰でも簡単に業界標準値を調べられる方法をちょっとだけお伝えします。
 
業界標準値は「統計的数値」であるという話は冒頭でしました。
 
つまり、統計的情報が載っている本を調べればいいんです。
 
例えば「企業四季報」とか「◯◯白書」とかです。
 
その他にも、大学の研究論文からもこの統計によって得られた数値を手に入れる事が出来ます。
 
 
ただし、世の中に出回っている情報の中には間違っているものもたくさんありあます。(「企業四季報」や「◯◯白書」はかなり信頼していい情報ですが、研究論文にはちょっと怪しいものもあります。)
 
なので、もし業界標準値の見つけ方がよくわからなかったら、いつでも私達にご相談下さい。
 
プロがしっかりとお客様に適切な業界標準値とKPIの設定を行います。
 
 

まとめ

 
KPI設定には業界標準値が大切!!
 
業界標準を意識しないKPIでは………
・「時間」「資源」「労力」を無駄にする
・「本来なら得られるはずだった成果の損失」や「改善すべき問題の見逃し」を引き起こす
 
他社との差別化にも業界標準値は必要!!

 

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