こんにちは、井畑です。
みなさん【顧客ロイヤリティ】という言葉は聞いたことありますよね??
顧客ロイヤリティとは、継続的に自社商品を購入していただく、積極的に周囲の人へ商品を勧めてくれるなど、顧客の自社に対する【忠誠度】を図る指標です。
この顧客ロイヤリティが高い企業は、【顧客生涯価値】も高くなり、結果的に高利益企業へと転換していきます。
この顧客ロイヤリティを「自分の有人や知人に対して、企業・商品・サービスをオススメ出来るか?」という究極の質問の答えによって指標化したのがNPS(ネットプロモータースコア)です。
この指標をKPI設定してビジネスに導入することで、【顧客視点による企業実績の評価】を測定することができます。
では、NPSの求め方をご説明していきます。
NSP(ネットプロモータースコア)の求め方
NSP(ネットプロモータースコア)の求め方は
調査→集計→計算
の3段階で行います。
NSPの調査「この商品を人にオススメ出来ますか??」
NSPの調査は「自分の有人や知人に対して、企業・商品・サービスをオススメ出来るか?」というアンケートを【0〜10】の11段階で評価してもらいます。
アンケートは郵便や電話、オンライン何を使っても構いませんが、アンケートには競合他社についても「人にオススメ出来るか」という質問を載せておきます。こうすることで、データとしてより有効な調査になります。(結局「他社とくらべて自社を選んで貰えるか」が重要なので。)
PhotoshopやIllustratorで有名なAdobe社は、ソフトのユーザーに数ヶ月に一回程度NPSのアンケートを表示し、調査を行っています。ちょうどこの記事を書いているときにアンケートが表示されました。(ちなみに、アンケートに答えるまでソフトは使えなくなりました笑)
また、上記の方法では「商品・サービス全体に対して」の評価が得られますが、商品・サービス提供の各タイミングでの満足度を測る方法もあります。
「トランザクションNPS」と呼ばれる方法で、例えば「初回の問い合わせ」「初回の対応」「契約」「設置」「アフターサービス」等の各段階でNPSを実施します。
こうすることで、サービスの中で具体的にどこが「ボトルネック」になっているかが分かります.
NPSの集計
調査で得られた段階を、3つに分類します。
①プロモーター
アンケートの回答が9・10をまとめて「プロモーター」と分類します。
この人達は商品に対する満足度やロイヤリティが高いので、今後も継続購入をしたり、他の人へのオススメをしてくてます。
②ニュートラル
アンケート回答が7・8の人をまとめて「ニュートラル」と分類します。
商品や対応には基本的に満足していますが、価格に影響を受けやすく、すぐ他社へ乗り換える可能性のある顧客です。
③デトラクター
アンケート回答が0〜6の人をまとめて「デトラクター」と分類します。
対応や商品に不満があり、継続購入してもらえないばかりか、否定的な口コミを流し、結果として企業ブランドを傷つけるもとになる人です。
NPSの計算
NPSの計算式は以下の通りです。
【例】
1000件調査をし、プロモーターが700人、ニュートラルが250人、デトラクターが50人だった場合
プロモーターの割合………70%
デトラクターの割合………5%
NPS=70%−5%=65%
となります。ちなみに、アメリカではAppleのNPSが72%です。
今回の例はかなりスコアのよいものを取り上げているのですが、日本のNPSの値はほとんどマイナスです。NPSは「顧客ロイヤリティ」を測定する指標なので、顧客満足度に比べて厳しい値が出ています。
NPSの調査時期
大規模な調査を行うためには手間もコストもかかります。
そこで、顧客全体への調査は年に1回程度にとどめ、かわりに顧客のサブセット(全顧客の10%など)に対して月に1回程度調査を行うことが理想です。
下にも書きますが、NPSはもともと誤差が大きい指標なので、回数を多くこなし、全体の傾向を捉えることが肝心です。
NPSの使用上の注意
NPSでは「顧客ロイヤリティ」は測定することが出来ますが、これだけでは「なぜロイヤリティを感じているのか?(もしくは感じていないか)」が分かりません。
そこで、以下のような質問を同時に行うと効果的です。
・この企業・商品のどんな部分を気に入っているのか?
・どんな箇所が改善されるべきか?
また、NPSの強みは「わかりやすさ」ですが、それは同時に「簡素化」とうい弱みでもあります。「簡素化」の影響はエラー間隔(アンケート毎の誤差)が通常のアンケートよりも大きく、母体を大きくしないと統計的に正しい値にならない場合があります。
なので、NPSを小規模な母集団で見る場合には、短期的な計測ではなく、長期的な計測・判断を行う必要があります。
まとめ
NPSを使うことで「顧客ロイヤリティ」を測定し、顧客の視点を理解することが出来る。
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