起業家の才能を100%引き出す専門家、筧田 (@kakehida) です。
起業家として活動する程、至るところで交渉が必要になっていきます。 しかし、明らかな交渉って姿勢で相手と会うと、アウトです。 良い着地点にたどり着くには、どのような姿勢で臨んだら良いのか。 この記事がヒントになれば幸いです。
結論を先にお伝えすると、
です。
※念のためですが、この記事は私の意見ではなく、科学的に根拠のある研究結果に基づいて発信するように心掛けております。 では早速、相手のペースに沿って話を伺い、共感していく具体的な方法を順に詳しく解説していきたいと思います。
1. 腹を立てない
怒りを制御する方法として、臨床心理士のアル・バーンステイン氏は、子どもに話しかける姿勢を維持することを挙げています。 相手を適度に目下として見ることでムキにならずに済むという意味です。
大声で喚いている子に腹を立てたり、理詰めで諭そうとする人はいませんよね。 いたらごめんなさい、アホやと思います。
相手が怒っていたとしても、あなたが怒鳴り返したりして助長させずにゆっくりしたペースで話すほど、相手の怒りも時間とともに収まっていきます。
2. 説明しようとしない
説明しようとする姿勢がよろしくないことは、「起業家のための会話術、無駄な論争をなくし良い結果を手に入れる方法とは?」で詳しく解説しております。 「ゴジラ対ラドン効果 (戦争のメタファー) 」を再現してしまわないようにご注意ください。
3. 穏やかに傾聴する
そもそも傾聴とは……
相手の話に耳を傾けることだけではありません。 「こちらは今、あなたに耳を傾けていますよ」と伝えることでもあります。
意見・批判を挟まない
傾聴する合間に、意見・批判を挟まないように。 ひたすら受け入れていきましょう。 ぼけーっと聴くのはナンセンスです。 時折、相手の話した内容をわかりやすく言い換えて問い返してみましょう。 ポイントは「そうなんですよ」という返事をもらうように問い返すことです。 最悪なのが、「話にならない!」「何も分かっちゃいない!」と言われることです。
人は面白いもので、賛同できないことを相手が口にしたとき、反射的に口をはさみたくなる衝動が沸き起こります。 その衝動を振り切って、穏やかに話を伺い続けましょう。 人によっては、訓練が必要かと思います。
集中! 集中! そのために訓練しては?
ちなみに余談ですが、人は1分間に約700語まで理解することができるそうです。 しかし、会話で人が話すのは1分間で100語程度です。 そのため話を聴くときは、脳の処理に余裕がありすぎるため、気が散ってしまうということです。 気が散らないようにするのも、結局は訓練です。 (※上記の語数は英語圏での話です。 日本語の場合、単語数ではなく文字数ですが、読解できるのは500〜700文字、スピーチの目安速度は1分間で300文字です。)
「どうぞゆっくり話してください。」
人間関係や夫婦関係を研究する心理学者 ジョン・ゴットマン教授 [John Gottman] は、夫婦関係を改善する1番の秘訣として、良い聞き手になることを挙げています。 また人々が離職する1番の理由では、上司が自分の言うことを聞いてくれないと感じることでした。
相手のペースに沿ってじっくり伺い、受け入れ、共感していく姿勢を忘れずにまいりましょう。
4. 相手の気持ちに沿って反応する
相手の気持ちに反応するというのは、相手に「こちらはあなたの気持ちを理解していますよ」と示すことです。 この反応は、仮に相手が怒っていても、その興奮をなだめることができます。
相手の気持ち・感情に焦点を合わせ、「それは辛いですね……」「怒るのも無理はないです……」「それは素敵ですね!」と反応していきましょう。
5. 相手に考えさせる
これは相手の思考領域を活性化させ、理性的にし、感情を沈静化させるということです。
最初に登場したバーンステイン氏がよく使う質問は、「私に何をしてもらいたいですか?」です。 相手は自分の感情を忘れ、選択肢を検討し始めることになります。
質問によって、相手が自ら問題に向き合い解決できるように手助けすることが重要です。 そうでなければ、結局説明することになり、ゴジラ対ラドンが始まってしまいます。
相手の回答や判断が理にかなっているか、更に考えさせるように、さり気なく質問をしていきましょう。 自分で考えついた解決策は、やり通す可能性が高くなります。 そこには、屈辱感はありません。 相手自身に判断させることが、戦わずに話をすすめるコツです。
ちなみに相手のプレッシャーになること、例えば急かす言動・行為は、逆に感情的な意思決定を強めてしまいますので、本当にやめましょう。
おまけ:交渉のコツ「食事を提供する」
食事は説得するための有効な手段です。 人は提供された食事をいただく間、提供者に対して一時的に服従の心理状態になります。 この心理は食事中が強く、食後は急激に弱まっていきます。 もしどうしても説得したいことがあるときは食事中に済ませましょう。
まとめ
具体的には……
1. 腹を立てない
2. 説明しようとしない
3. 穏やかに傾聴する
4. 相手の気持ちに沿って反応する
5. 相手に考えさせる
いかがでしょうか。 自分が望む交渉条件を事前に整えた上で、今回の記事を参考に交渉していただき、素敵な交渉結果を得ていただければ幸いです。 ではまた✨
具体的には……
1. 腹を立てない
2. 説明しようとしない
3. 穏やかに傾聴する
4. 相手の気持ちに沿って反応する
5. 相手に考えさせる