最新版・ポジショニング必勝のための5つのコツ

こんにちは、株式会社Key-Performanceの井畑です。

 

今回はポジショニングを成功させるための5つのコツをお伝えします。このコツをしっかり守ればどんな市場でもお客様の頭のなかにしっかりとした自社のポジションを得られるはずです。

 

大前提:ポジショニングするのはお客様の頭の中

以前ポジショニングについてこんな記事を書きました↓

 

お客様の頭のなかにポジションを築く1番簡単な方法

 

ここでは、ポジショニングをするときに忘れては行けない2つのことについて説明しました。

 

①位置取るのはお客様の頭の中

 

②1番重要なのはお客様の「初めての相手」になること

 

この2つについてまずはもう少し詳しく説明していきます。

 

「すばらしい製品を作って宣伝すれば必ず成功する!!」時代はとっくに終わった

企業戦略で陥りがちな罠があります。「他社よりも素晴らしい製品を作って、それを素晴らしい方法で宣伝すれば必ず成功するはずだ!!」という思い込みの罠です。一見、何が間違っているのかまったくわからないですよね。

確かにこの方法でうまくいくことがあります。次の2つのパターンです。

 

①製品が他社よりも「圧倒的」に優れている場合

 

②現代社会の情報量が少ない場合

 

炭酸飲料をイメージしてください。大体みなさん「コカ・コーラ」か「三ツ矢サイダー」をイメージしませんか?例えばこの炭酸飲料という市場に「コカ・コーラよりも美味しく、圧倒的にヘルシーで、体にも害はなく、さらに値段もコカ・コーラの半分」という製品を投入したとします。これだったらさすがに売れますよね?

 

でも、そんな夢のような商品はなかなか発売されません。大体は味を微妙に変えたり、カロリーを低くしてみたり、値段を安くしてみたり………日本でもそんな新商品が毎月のようにコンビニに並んでいますよね??

 

結果はどうか??コカ・コーラと三ツ矢サイダーに見事に惨敗して市場を去っていきます。

 

もし現代社会の情報量が今よりずっと少なかったなら、コカ・コーラのマイナーチェンジ商品にも商機はあったでしょう。マイナーチェンジにしてもどこかしら過去の製品より優れたものなわけですから。顧客は2つの商品の情報をゆっくりと比べ、どちらがより自分にとって価値のあるものかを判断してくれます。なので情報量が

 

でも、そうはならないのは「現代社会が情報で溢れかえっているから」です。人間の脳が処理出来る情報に比べて、遥かにたくさんの情報が至る所から入ってくるようになりました。スマートフォンの普及でついにいつどんなところにいてもインターネットに繋がる時代になり、毎日ボーっと過ごしているだけでも情報があふれるように入って来ます。

 

その状態で人間の脳はどう働くか?「大切な情報」「処理しやすい情報」「興味のある情報」。この3つ以外は右から左に受け流します。そのため、どんなにいい商品を宣伝しても、聞き入れてすらもらえないのです。

 

 

 

大切なのは「お客様の頭の中にポジションを築くこと」

なので、基本的に自分の製品/サービスの広告は「お客様に聞き流されている」と考えたほうが懸命です。これだけ情報が溢れているなかで、お客様が自社の製品だけを特別扱いしてくれると考えるほうが不自然ですよね?

 

もし、お客様に聞き流されたくないなら、「大切な情報」「処理しやすい情報」「興味のある情報」のどれかを満たす必要があります。つまり、お客様の頭の中の「受け入れ体制」のある部分に情報を入れるということです。

 

では、この事を踏まえてポジショニングを行うためのコツを幾つか紹介しましょう。

 

ポジショニングの5つのコツ

①一番乗りになる

これはもう何回も言っていますね。お客様の「初めての相手」になる。これがポジショニング戦略の中で一番大切です。基本的に人間の脳は、開いているポジションに最初に入ってきた情報を強く記憶し、以降その情報が否定されることを嫌います。(カモが最初に見たものを親として認識し、生涯忘れないのもこの原理ですし、洗脳なんかもこの原理を利用している場合が多いです)

一番乗りになる。初めての相手になる。これから出てくるコツもすべてこの原則がベースになっています。

 

②既存の情報と関連付ける

これは業界に圧倒的なリーダーがいる場合に非常に効果的な手です。新型のパソコンを売りだそうとしているとします。

この時に、「連続12時間使用可能、Corei7搭載 重さ700g 8万円」という広告を出したらどうなるか?パソコンを購入しようと考えている人にとっても、よっぽどパソコンの知識を持っていて、真剣に商品を選んでいる人でないとすごいのかどうかもわかりませんよね??もちろん頭にも残りません。(連続12時間使用可能、Corei7搭載 重さ700g 8万円のパソコンなら◯◯社だ!!なんて記憶している人に私は会ったことがありません。)

 

これをもし、「Appleの手が届かなかったところに、手が届く」という広告を打ったらどうでしょうか??

 

これだけiPhoneが普及している国です、Appleの社名をしらない人はいないでしょう。(国内スマートフォンシェアの約50%がiPhoneです)

 

お客様の頭の中にはすでに確立した「Apple」という情報が存在します。その情報に上手に紐付けられれば、お客様の頭の中に「Appleの手が届かなかったところに、手が届く会社」という「初めてのポジション」を築くことができます。

 

なのでコツの一つ目は「既存の情報に紐つける」です。

 

③名前に気をつける

もう一つ大切な原則があります。それは、お客様は「見たいようにしかものを見ず、聞きたいようにしかものを聞かず、感じたいようにしか物事を感じない」と言うことです。

 

ワインのソムリエになるのには厳しい訓練が必要ですよね?厳しい訓練が必要なくらい、ワインの味を見分けるのは難しいのです。おそらく、一般人には味の微妙な違いなんてほとんどわからないでしょう。(ちなみに私も500円のワインと5000円のワインの味の違いくらいならわかりますが、5万円のワインと10万円のワインの味の違いはわかりません。)

なのになぜ、お金持ちは高いワインを飲みたがるのでしょうか?

それ自体がステータスになっていることは多分にあると思います。でもそれと同じくらい、「いい雰囲気のお店で、高いワインを飲むとなんだかおいしく感じる」ということも理由になっていると思います。

 

もしコンビニの前で肉まんを頬張りながら10万円するワインを飲んで、果たして美味しさに気づくでしょうか?イメージはとても大切なのです。

 

だからこそ、名前には気を付けましょう。例えば、群馬出身の人が「群馬コンサルティングファーム」という名前の会社を「東京に」立ち上げたとします。おそらく、この会社への仕事の依頼はほとんど群馬県民からになるでしょう。そしてほとんどの人がこの会社は「群馬県」にあると認識します。事実を確認する人がどれだけいるでしょうか?

 

名前をつけるときには、「自分がどのポジションを築いていくか」をしっかり考えなければダメです。

 

④顧客の頭の中を見つめる

上の①〜③を踏まえながら、顧客の頭の中で情報がどう認識されているかを見つめるのが④つめのコツです。どの会社がどのように認識されているのか?どの会社は認識されていないのか?顧客の中の常識は何か?欲求は何か?空いているポジションはどこか?

 

あくまで工場や自社製品の穴ではなく、顧客の頭の中に空いている穴を見つけてください。

 

⑤自社のポジションを忘れない

自社が成功を収めた時にも注意が必要です。自社は顧客の頭の中でどういうポジションに収まっているかをしっかり認識しましょう。そして、もしこのポジションがずれていくことになれば、今までの成功も途端にくずれていきます。

 

自社のポジションをしっかり意識しましょう。そして、もし故意にそのポジションを捨て、新しいポジションに移ろうとい考えているならば、今までの自分のポジションも忘れないようにしましょう。顧客の頭の中にはすでにあなたの会社に対するイメージが出来上がっています。顧客がすでに知っている知識を否定されるのを嫌うことを忘れずに。

 

以上がポジショニングを行う際のコツです。ただ、ここであげたポジショニングも絶対ではありません。他社がこのコツを使って自社のポジションを脅かしてくる場合も十分に考えられます。それに負けないためにはどうするか?

 

他社が絶対に真似できない、自分の会社だけの圧倒的な強みが必要です。

 

私達はこれを「ユニーク・セリング・ポイント」=「USP」と読んでいます。この「USP」の作り方についてはまた後日。

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