起業家の才能を100%引き出す専門家、筧田 (@kakehida) です。
起業家なら望みを叶えたいですよね。 今日は、計画を立てる手法として、シンプルでパワフルなフレームワーク「WOOP[ウープ]」をお伝えします。
結論から言うと、
という項目から成り立ちます。
WOOPの前提
最初に質問がございます。
「自分のやる気はそう続かないものではありませんか?」
いきなり、大変失礼しました。 私は上記の質問を様々な方にしておりますが、殆どの方が「そうですね…」と答えます。
実際の調査では、2007年、英国で行われた研究では、
52%が目標を達成できると自信があったにも関わらず、目標を達成できたのは12%
という結果でした。 また別の研究では、60%が前年の目標を繰り返していたという研究結果でした。 新年に目標を立てても、その多くは達成されず、翌年にまた同じ目標を繰り返し立てるということです。
今回、取り上げるWOOPは、やる気をできる限り奪わず、科学的に根拠のある計画の立て方となります。 これは、ニューヨーク大学・ハンブルグ大学で心理学の教授であるガブリエル・エッティンゲン [Gabriele Oettingen] 氏が開発・提唱した手法です。
教授の調査によると、4ヶ月間、WOOPを使って目標設定をした人と、していない人を比較したところ、成果が2倍に上がりました。 さらに、2年にわたって調査が行なわれ、やはりWOOPを使った人のほうが、圧倒的に成果が上がるという結果が出ています。
参考文献:成功するには ポジティブ思考を捨てなさい 願望を実行計画に変えるWOOPの法則
もちろん私自身や自分のお客様が実際に活用して、効果ありと判断している手法です。 特に、取り組み始めたときは積極的でも、直ぐに飽きてしまう方や、面倒くさいと思ってしまう方に効果的です。 では早速、順に詳細を説明したいと思います。
1. 願望 [Wish] をイメージする
まず自分の願いや夢をイメージします。 自分にとって優先順位が高いものが、このフレームワークには適しています。
2. 成果 [Outcome] を具体的に描くする
次に願いに対して、願い・望みの達成条件として「成果」を具体的に描きます。
3. 障害 [Obstacle] を洗い出す
それから、現実を直視して、成果を挙げる上で障害・障壁となるを洗い出しましょう。
4. 計画 [Plan] を立てる
障害・障壁に対処する計画を考えましょう。
WOOPの利点
・合理的に計画を立てた上でポジティブに取り組むことができること
・行動レベルで段取り・手順が理解できるので、「面倒くさい…」が減ること
※面倒くさいと感じるのは、多くの場合、大変さというより手順が見えないため
・理想実現に向けて、活力を奪わず、やる気を後押ししてくれること
・やり通すべき理想かを見極められること
※その望みを実現すべくやり通すべきことかを簡単に見極める方法
ここまで取り上げてきたWOOPという思考の枠組みは、その望みをやり通すべきことかを簡単に見極める方法として使うことができます。
そもそもWOOPはどんな願望にでも有効なフレームワークというわけではありません。 効果的なのは、「計画を遂行し、願望を達成できる可能性がある場合」です。 実現可能性が低い場合は効果がありません。 願望の実現可能性が低い場合には、やる気を生みません。
実現可能性の判断として、願望から障害・障壁、計画の因果関係への理解と、自分の持つ資源 [Resources] で取り組めるかを把握すること重要となります。 実現可能性の判断をすることで、、願望が現実からかけ離れていないか、その実行の妥当性を教えてくれます。 「そもそも取り組むか判断する」ということです。
これは、資源の限られた起業時において、コスト削減という観点でかなり役に立ちます。 自分の望みと実現可能性から、取り組むべきでないと判断される活動は積極的にその望みいグッバイしましょう。 その分の時間・エネルギーを他の望みに賭けて、実現に向けて活動に専念してきましょう。
※WOOPを他の言い方で理解してみる
今回のWOOPという考え方は、米国教授による提唱に基づいているので、慣れない言葉があるかと思います。 そこで、日本の目標・計画を立てる現場でよく出てくる言葉で見直しておきたいと思います。 ※ただし、話がこんがらがりそうなときは無視していただいて構いません。
最初の願望イメージの答えは「目的」です。 次の達成条件としての成果は「目標」のことです。 洗い出された障害・障壁は「課題」のことです。 計画を立てるのは課題に対する「解決策」を見出すことです。
そのためWOOPを言い換えると、
1. 目的を決めて、
2. 目的の達成条件となる目標を把握して、
3. 目標を達成するための課題を洗い出した上で、
4. 課題に対する解決策を見出す。
となります。 少し認識が深まったでしょうか。
※話がこんがらがりそうなときは無視していただいて構いません。
ちなみに、願望イメージは「Why:取り組む理由」であり、成果・障害 は「What:何に対して」、計画は「How:どのように」と捉えることもできます。
まとめ
2. 成果 [Outcome] を具体的に描くする
3. 障害 [Obstacle] を洗い出す
4. 計画 [Plan] を考える
2. 成果 [Outcome] を具体的に描くする
3. 障害 [Obstacle] を洗い出す
4. 計画 [Plan] を考える