起業家の才能を100%引き出す専門家、筧田 (@kakehida) です。
事業者・起業家の顧問を5年してまいりました。 弊社では、基本的に2週間に1度、顧問としてPDCAに則って進捗を確認するのですが、毎年、冬になると進捗が止まる方が見受けられます。 そういった方をどう支えていこうかを真剣に考えた冬でした。 調べていくと、程度はあるにせよ、それは季節性感情障害 [SAD] と呼ばれる精神疾患の1つに関係していると分かりました。
この件、進捗が止まっている本人が1番悩んでいると思います。 そこで今回の記事では、ウインターブルー (季節性感情障害:SAD) を経験中の起業家さんや、仲間にSADの症状が出ている方が、その症状や対処法をしっかりと認識し、SADを予防・対策・対処できるようになることで、起業シーンのパフォーマンスを向上することを目的として、お役に立てれば幸いです。
結論を先にお伝えすると、
です。 関連性の強さ、取り組みやりやすさを考えて、順に揃えてみました。
SADは一度発症すると、毎年、症状を繰り返すことが多いため、原因と特徴をよく理解して対処していくことが重要です。 早速、順に詳細を説明していきたいと思います。
※念のためですが、この記事は私の意見ではなく、科学的に根拠のある研究結果に基づいて発信するように心掛けております。
ウインターブルーの歴史
季節が人の心に作用することは、古い詩にも描かれています。 秋から冬にかけて、そしてまた春になってという季節の変化に沿った感情表現の多くが、精神的にネガティブになっていき、またポジティブになっていくという傾向がみられますよね。
数百年前からそういう気持ちの変化が表現されてきましたが、季節性感情障害という精神疾患病として認められたのは1984年のことです。 米国立衛生研究所の精神科医 ローゼンタール教授 [Norman E. Rosenthal] らによって「SAD」が初めて報告されました。
ウインターブルーの名称
季節性感情障害 [Seasonal Affective Disorder; SAD] 以外にも、季節性うつ病 [Seasonal Depression] や、冬季うつ病 [Winter Depression]と呼ばれております。 その症状によって、また担当医によって若干呼び方は変わります。 ちなみにこの記事のタイトルにもなっているように、俗称として「ウインターブルー」と呼ぶ人も多いです。
ウインターブルー発症者の傾向
欧米では1~10%の有病率とされています。 ここ日本を対象に行なった調査では、日本における一般人口のSAD有病率は2.1%と報告されています。
発症は20代前半〜30代後半の女性が多いです。 女性の罹患率は男性の3倍 (4分の3は女性) です。 子供や高齢者がかかることは少なくなっています。 最大で3分の2の患者が、毎年冬にうつ症状を経験します。
有病率は、緯度、年齢、性別により差があり、高緯度の地域では発症率が高い傾向にあります (赤道直下の国では発症例が少ない)。 気象条件にも影響されていて、白夜が存在する北欧ではこの傾向はさらに強く現れます。 ただし、文化や民族を越えて一般的に存在するため、生物学的基盤が背景にあると考えられております (次項の「冬眠のよう」参照のこと)。
※日当たりの悪い部屋に住んでいる人、日光に当たる機会が極端に少ない人は冬ではなくても同様の症状が見られる事例が報告されています。
ウインターブルーの特徴的症状
季節性
病気の発症・回復の時期に季節性が見られます。 秋から冬 (10月〜11月) にかけてうつ症状が現れ、春先 (3月頃) になると自然に回復していくサイクルを繰り返します。
※少数ですが、夏期に抑うつ的症状・食欲減退を反復するタイプの症例の方もおります。
冬眠のよう
人類の祖先は、秋以降、冬に備えて栄養を蓄え、静かに過ごす準備をしました。 それに当てはめて具体的な症状を捉えると、「眠くて仕方がない」は、「体を休ませる」ため。 「甘いもの・炭水化物が欲しくなる」のは、「エネルギーを蓄える」ためとなります。
「典型的なうつ病とは異なるウインターブルー特有の症状】
過眠
長時間、眠っても睡眠不足を感じるため、睡眠時間が異常に長くなります。 朝、起きられなくなるのも症状の1つです。 「夜の睡眠時間の延長」「日中の眠気の増加」が同時に起こります。
体重増加
過食 (食欲亢進) として、特に炭水化物 (白米・パン・パスタ) 、砂糖が含まれている食品 (チョコレート) が異様に欲しくなります。 時間帯としては、午後〜夜にかけて欲求が増強します。
運動不足
いつも疲れを感じ、何かしようとしてもおっくうになります。 出不精になり、活動量が低下します。
「通常の典型的な「うつ病」と同様の抑うつ症状」
・気分が落ち込む、考える力・専念する力が落ちる (特に午前中)
イライラや不安を強く感じる
・物事を楽しめなくなる
・人と会いたくない
・性欲が落ちる
・意欲低下、無気力
・倦怠感・憂うつ感がある、自己否定的になる
・以前はできていたことが上手くできなくなる
ウインターブルーの原因
セロトニン仮説
※セロトニン仮説は、推測される発症メカニズムで、SADの完全解明は現在されておりません。
1. 日照時間が短くなる&寒さによる外出不足によって、目から入る光の刺激が減る
2. 幸せホルモン「セロトニン」の合成・分泌が減る
3.セロトニンの作用が弱いと……
① 脳の活動が低下する、気分が低下する
② メラトニンの分泌量が不足する&分泌のON・OFFが曖昧に ▷ 「体が活動モードにならない」&「睡眠・覚醒のリズムが乱れる」 ▷ 変調を起こす
具体的には、ホルモン分泌リズムを調整することで、睡眠・覚醒のリズムを生み出しています。
※概日リズムとは、日中は活動して、夜間は睡眠をとるという人間の生活リズムのこと
※通常、メラトニンの分泌が抑制されてから約15時間後、再びメラトニンの分泌が活発になり眠気を催す
※セロトニンは睡眠ホルモン「メラトニン」の原料で、セロトニンが減少するとメラトニンの生成量も減ります。
研究での裏付け
デンマークのコペンハーゲン大学の研究チーム
11人の季節性うつ病の患者と23人の健康な人を対象に陽電子断層撮影法(PET)の検査を行い、脳の変化を調査。 冬にうつ病の兆候がみられる人は夏に発症した人に比べSERTレベルが5%高いことが判明。 SERT (セロトニン トランスポーター) は脳内の神経伝達物質である「セロトニン」を回収することで神経伝達を調節している。 結果、うつ病の一因として「SERTレベルが上昇し、セロトニンの量が不足すること」が挙げられた。
理化学研究所脳科学総合研究センターの研究チーム
冬に体内時計が乱れやすくなる理由を調査。 人の体には「概日時計」と呼ばれる体内時計を調整する機能が備わっており、睡眠・覚醒やホルモン分泌のリズムを整えている。 脳の視床下部にある「視交叉上核」と呼ばれる神経が体中の概日時計をコントロールし、心身の指揮者のような役割を果たしている。 例えば、時差ボケ、時間が不規則なシフト、不規則な生活が続くと、気分がすぐれなくなったり、体調不良が起こる。 その理由は視交叉上核がうまく働かなくなるため。 暗い時間が長い秋や冬になり、この概日時計が日差しの明暗に同調できなくなると、生理機能に影響が出てくる。
また概日時計を調整する領域は2つあり、夏には反発しあって同調性のズレが大きくなり、冬には引き合って小さくなることを突き止めた。 他にも視交叉上核は1日の周期だけでなく1年の周期も読みとっていることがわかった。
自分でできる、ウインターブルーの予防策・対処方法
1. 太陽光やそれと同等の光を浴びる
先述したセロトニン仮説も参考にしてください。
光を浴びると、体内時計 (生体リズム) を調節してくれます。
※当然ですが、太陽光は直視しないように。
① 毎日、同じ時間に起きて、光を浴びる。
・カーテンを開けて朝日をしっかり浴びる
・曇りや雨の日の朝は明るい照明を付ける
② 午前中に一度は時間を確保して、屋外・窓辺で日光浴を行う(数分でもOK)。
※暖かい日の昼食は、ベンチ・テラス席を活用するのも効果的です。
③ 生活環境・仕事場を明るくする
2. 「1日6時間以上の睡眠&毎日、定時の睡眠スケジュール」を確保する
「就寝時間&起床時間」を決めて、リズムが一定の日々を送りましょう。 睡眠が不足した場合、翌日にしっかりと睡眠を取りましょう。
※冬場の睡眠不足は免疫を落とし、ウイルス感染や心身の不調に直結します。
3. 簡単な運動を習慣化する
運動をすることで、爽快感や活動的な気分を得られます。 寒い時期は動き出すのがコストに感じるかもしれませんが、運動を習慣化することで心身にもたらされる改善効果 (メリット) は大きいです。 活発な運動によって、気持ちを制御する神経伝達物質の1つ「ドーパミン」が分泌され、気分が落ち込んだり、イライラしたり、といった症状を改善する効果を得られます。また他にも、神経の成長を促すことが明らかになっています。 ハードなスポーツでなくても日常生活のなかで適度に体を動かすことで十分効果を得られます。
ちなみに、ストレッチを行うだけでも、全身の血の巡りがよくなり、自律神経を整える効果が期待できます。
4. 食事療法
メラトニンとセロトニンの分泌に関わる成分を多く含む食材をバランス良く摂取しましょう。
① タンパク質やビタミン・ミネラルを摂取する
トリプトファン (必要な必須アミノ酸の1つ) は、「眠りをもたらすメラトニン」&「幸せホルモンのセロトニン」の原料です。
トリプトファンが多く含まれているのは「タンパク質」です。 例えば、「肉・魚・卵・チーズ・大豆、バナナ、カボチャ (※植物性タンパク (野菜・果物) には少ない)」です。
トリプトファンを効率よく摂取するには、「糖分・ビタミン・ミネラル」が必要です。 「肉・魚・卵」&「緑黄色野菜・フルーツ」の摂取がおすすめ。
② 糖類を摂取する
1. 糖類の「ブドウ糖 (果物)」や「砂糖 (チョコレート)」を摂取する
2. インスリンの分泌が促進される
3. 他のアミノ酸の血中濃度を下がる
4. トリプトファンが積極的に脳に送られる
※トリプトファンは、他のアミノ酸が混在すると、お互いに競合するため、脳に運ばれにくくなります。
※インスリンはアミノ酸が骨格筋に取り込まれることを促進しますが、トリプトファンにはあまり影響しません。
(参考:Fernstrom,J.D.and Burtman R.J.Science 178;414,1972)
③ ビタミンB6を摂取する
セロトニンの生成に必要で、魚類に多く含まれています。
④ 炭水化物をほどよく摂取する
脳の神経伝達のエネルギー源となります。 また体温を上げてくれます。
5. 寒さによる環境ストレスを軽減・解消する、リラックスする
冬に疲れを感じる理由は、12~2月の寒さに対し、体温・血圧を一定に保つために自律神経系がフル活動する。 これは人体にとって多大なストレスとなっています。 冬季は十分に睡眠と休息をとり、普段から「ゆったりとした活動」を心がけましょう。
① 体力を温存する穏やかな活動を心がける
冬場の外出には体力的に負担のかかる激しいレジャー (スキー、マラソン) や遠出は控え目にしましょう。 また休日の最終日をギリギリまで使わずに1日は自宅でゆっくり過ごせるようにスケジュールを調整し、体力を回復する時間を確保するのも効果的です。
※ちなみに冬の激しいダイエットは体力を消耗するためやめましょう。
※疲労回復効果が高い食材としては、動物性たんぱく質「肉・魚・卵」が挙げられます。
② コーヒーを飲む
コーヒーの香りを嗅ぐと私たちの脳にα波が生じ、リラックス効果が期待できます。 またカフェインの覚醒作用により、気持ちを上げる効果が期待できます。
ちなみに疲れているときは砂糖を加えることで血糖値を適度に上げ、カフェインとの相乗効果で栄養ドリンクと同様の即効性のあるエネルギー補給となります。
③ 自分の感情を話せる人を見つける
季節性うつ病を抱えて1人で悩んでいると、気持ちが余計に落ち込みがちです。 そこで、その気持ちを誰かに話してみましょう。 もし身近に自分の感情を話せる人がいないのなら、サポートグループを見つけて、そこで自分の気持ちを話してみてはいかがでしょうか。 なるべく外に出て人に会うことで、気持ちがすっきりするのが実感できるはずです。 直接的な社会参加に加え、自然や歴史に触れたり、地域の隠れた名店を探す趣味をもったり、誰かとおしゃべりをしたりするきっかけになります。
④ 自炊する
料理・食事を通して頭&五感をフル活用できます。 すると幸福度が高まります。 献立検討、買い物、材料を洗って切り (触感) 、火で調理し焼ける音を聴く (聴覚) 、香りを嗅ぐ (嗅覚)、彩りを楽しむ (視覚)、味わって食べる (味覚)……料理は、手順を考えながら細かく手を動かす作業を繰り返すため、前頭葉を鍛える効果があり、うつうつとした気分を一掃できます。
実際に、精神疾患の方に自炊をするようにしてもらったところ、病状が大きく回復する例は多くみられます。 ※「無遅刻無欠勤で出社できた」「性格が明るくなり仕事に生き生きと取り組めるようになった」ケースも。
⑤ 深呼吸をする
呼吸が浅いと不安な気持ちになりやすいです。 実際にストレスを過度に感じていたり気持ちが不安定だったりするときは呼吸が浅くなっているものです。 私たちの心身をコントロールしている自律神経系統の中で、唯一自分で制御可能なのが呼吸です。 意識しても心臓を止められませんが呼吸は止められますよね。 意識的に深い呼吸をすることにより自律神経のバランスを整えることができます。
A. 肩の力を抜いて胸を開く
B.これ以上は吐ききれないところまで息を吐き出す
C.次に自然にゆっくりと、たっぷりと息を吸い込む
これを何度か繰り返すだけで、身体が緩み、リラックスしていくことを感じられるはずです。
⑥ 「春はもうすぐ」と意識する
プラセボ効果が機能する方には効果的な1手です。
⑦ 目の前の明るすぎる蛍光灯の光を抑える (例:デスク手元のライトを消す)
明るすぎる光は不安感を高める場合があります。 細かな手元作業には明るさが必要な場合もあると思いますが、時折ライトを消して目を休めましょう。
⑧ 自分なりのリラックス法を見つける
通常のうつ病対策と同様 (例:目を十分に休める、趣味を持つ)
6. 整理する
① 片付ける、掃除する
気分ややる気の低下が先か、デスクの上のカオス状態が先か……というように、机や部屋の乱雑さと心身の状態の関連性が指摘されます。
A. 書類をまとめてみる
B. 文具を定位置に戻す
C. アルコールティッシュで机・キーボード等を拭く
② 「ToDoリスト」を作る
やるべきことが山積みになっていると気分も萎えがちです。 しかし、「ToDoリスト」を作成し、実行可能で自分に合った優先順序を付けることが抑うつ症状の対策になります。 現タスクを終えて、他のタスクへ円滑に移れれば、手付かずのタスクだらけになることもなく、頭を悩ましい状態から解放できます。 気分が落ち込むことも少なくなるでしょう。
季節性感情障害の治療法
冬季うつ病の可能性に対する医療的な判断ポイントとして、日常生活に支障をきたすほどの症状が2年以上続く場合があります。 前項の予防策・対処方法で回復が見込めない場合、早めに精神科・心療内科・神経科の医療機関・専門医を受診し、診断してもらうことをオススメします。
一般的な治療方針として、「治療をしなくても自然に症状が回復する春先までは、高照度光療法・薬物療法を継続し、抑制症状が軽減してきたら外出を増やして自然光をできるだけ浴びるようにする」というものが挙げられます。
1. 光療法
高照度光照射療法では、特殊なライトを使用して2,500~10,000lxの光を30分~2時間程度照射します。 光を目から取り込ませ生体リズムを整える治療法です。 最初にも登場したローゼンタール教授によって行われた、季節によって症状が出る時期と出ない時期があるうつ病患者の研究の成果として、1982年に高照度光照射療法が確立されました。
※照度が高ければ1回の照射時間を短くしても効果がある。
※照度と抗うつ効果には正の相関がある。
※治療の効果は比較的早く認められる。 (2週間程度で改善することが多い)
※中断すると再発する可能性が高い。 (冬季の間は連日行う方が良い)
※軽症であれば専用の照射装置が市販されている。 (基本的に自宅で30分程度強い光を浴びる仕様)
※保険適用外だが睡眠障害外来等で対応してくれる。
※2,500lx (一般的な学習スタンドの2~3倍程度)
※光照射だけでなく光を遮断する方法を織り交ぜる方法もある
※双極性障害の病態と概日リズム障害 (例:SAD) との関連を指摘する報告が続いていることから、逆に双極性障害の治療にこの光療法という睡眠障害の治療法を生かそうという試みがあります。
2. 抗うつ剤
抑うつ症状が強い場合や、光療法で十分な効果が得られない場合、抗うつ剤 (例:SSRI) を併用することがあります。
季節性が明らかな症状の場合、例えば春・夏季にはできるだけ抗うつ薬を減量・中止する方法を取ります。 ※減量・中止前には、発症が季節依存的に起きることを患者さん自身が認識し、減薬の不安を和らげる必要があります。
3. 認知行動療法
うつ病治療で一般的に行われている療法。 医師が面談方式で患者からヒヤリングし、患者の弱点や強みを洗い出します。 目的は、患者本人に「私とは」を認識してもらうことです。 「私とは」を認識してもらった上、で医師と患者で患者の当面の生活の方針を立てていきます。
4. 低緯度地域に行く
低緯度地域に行くことで、症状が軽快ないしは消失することがあります。 場合によっては治療法として転居する事例もある。
※SADを予防するための「介入の有効性」と「副作用 (起こりうる悪影響)」については、まだ検証が必要です。
※SADの長期予後について詳細なデータはありませんが、毎年同じ時期に同様の症状が出現する可能性が高いです。 年齢とともに軽症化し自然消失することもあれば、冬季以外の抑うつエピソードが出現し季節性が消失することもあります。
ウインターブルーに関連した社会的課題
日本の企業人にとって、冬は体調を崩しやすく、体調不良を機に精神疾患も発症しやすい傾向があります。
その理由は、企業では、年末年始から3月の決算期にかけて、活動負荷が高まっていく構造があるためです。
まず、正月休みに向けて、年末の仕事は過密になりやすい上、忘年会シーズンも重なることで、年内に睡眠不足・疲労をためる人が多いことが挙げられれます。 この疲労状態のまま、1週間弱の冬休みに人混みを縫って帰省したり、久しぶりに会う家族・旧友と夜遅くまで飲酒したり、寒空の下で初詣に出かけたりすることで「睡眠不足」「疲れ」を更に重ねることになります。 疲労を回復する猶予があれば良いですが、企業人の場合、1月4日、5日が仕事初めという人がほとんどです。 結果として、年末年始の疲れを引きずったまま仕事が始まり、3月の決算期に向けて仕事がどんどん過密になっていく構造になっています。
疲労が蓄積している状態のところにインフルエンザやノロウイルスの感染が重なって体調を崩し (肉体的ストレス)、過密な仕事への対応に追われ (精神的ストレス)、ストレス耐性を越えてしまう。 本格的に自律神経系バランスが崩れ、「不眠、胃腸障害 (胃もたれ・腹痛・下痢・便秘)、めまい、食欲不振、倦怠感」が出現し、うつ状態に移行していくことがあります。
日照時間に沿って生体リズムは作られます。 日照時間に準じた活動負荷になるように、仕事の調整ができれば、社員のパフォーマンスを活かせて、業績が伸びると考えます。
まとめ
2. 「1日6時間以上の睡眠&毎日、定時の睡眠スケジュール」を確保する
3. 簡単な運動を習慣化する
4. 食事療法
5. 寒さによる環境ストレスを軽減・解消する、リラックスする
6. 整理する
いかがでしたでしょうか? この記事を通して、ウインターブルー (SAD) を経験中の起業家さんや、仲間にSADの症状が出ている方が、その症状や対処法をしっかりと認識し、SADを予防・対策・対処できるようになることで、起業シーンのパフォーマンスを向上していただけたら、とても嬉しく思います。
【参考資料】
1. Researchers confirm the biochemical cause of seasonal depression(SAD) (コペンハーゲン大学 2014年10月19日)
※季節性うつ病を緩和するための対処法 (コペンハーゲン大学のブレンダ・マクマホン氏によるアドバイス)
2. 白川修一郎ら. 日本人の季節による気分および行動の変化.精神保健研究. 1993;39:81-93.
3. American Academy of Family Physicians (米国家庭医アカデミー 2016年9月12日)
2. 「1日6時間以上の睡眠&毎日、定時の睡眠スケジュール」を確保する
3. 簡単な運動を習慣化する
4. 食事療法
5. 寒さによる環境ストレスを軽減・解消する、リラックスする
6. 整理する