「意思が弱い」のほとんどは「意志力の無駄遣い」をしているだけだから、意志力のコストカットをオススメ。

こんにちは、街のPerformance引き出し屋さん、井畑です。

・やりたいことはたくさんある

・でも、実際にやろうと思うとめんどくさくなって出来ない

・日々の仕事に追われて、結局新しいことどころじゃない

みなさんも一度は感じたことのあるループではないでしょうか?やりたいことがあってもそれを続けられない、やる気が出ない。自分は意志力の弱いダメなやつ、能力が低いヤツだと感じてしまう。嫌なループですね。

でも安心して下さい。ほとんどの場合、「意志力がない・弱い」のではなくて「意志力の無駄使い」をしているだけです。

この記事では意志力の無駄遣いを避ける方法、つまり「意志力のコストカット法」をお伝えします。

【そもそも意志力とは?】

「何かをやる」「何かをやらない」「何かを望む」………意志力とかやる気といったものは脳の「前頭葉」という部分から湧いてきます。湧いてくる所が一箇所なので、基本的に意志力は使えば使うほど消耗し、「良質な睡眠」を取ることで回復します。

だから、基本的に一日に自分が使える意志力、やる気の量のMAXは決まっていて(もちろんトレーニングによって増やせます)、意志力が足りないと思うときは、だいたいは一日の中で意志力を無駄遣いしすぎているか、ちゃんと睡眠を取っていないときなんですね。

ちなみに、人とあったり新しい事を始めたりしてやる気(意志力)が回復したと思うのは、単にドーパミンが分泌されているだけです。ドーピングと一緒、興奮しているだけ。意志力は回復していません。

【意志力の無駄遣いとは?】

先程もお伝えしたように、意志力とは基本的に「何かをやる」「何かをやらない」「何かを望む」ことによって消耗します。例えば「今日はセーターを着るか、それともトレーナーを着るか?」という選択や「今日のお昼はパスタにするかピザするか………?」といった選択全部に意志力が消費されます。

だから、「今日はお酒を飲みたいけど、やることたくさんで忙しいから控えよう……」と思うのも、意志力を使っているんです。

こんなふうに、日常生活における選択肢の数が多かったり、誘惑に対する我慢の数が多い場合には意志力がどんどん減っていきます

結果、「やるべきことに取り組む」という決断をする意志力が残らず、「やる気が起きなくて出来ない」という状態になるんですね。

これが意志力の無駄使いの正体です。

【意志力のコストカット】

意志力の無駄遣いのメカニズムが分かれば、対抗策を講じることが出来ます。幸い、この分野には効果を実証された論文がたくさんあるので、今回は私のオススメの意志力コストカット法を3つご紹介します。

①選択肢のルーティン化

コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授は、著書「選択の科学」の中で、選択肢の多さについて、次のような実験結果を事例に出しています。

【ジャムの実験】

〈前提〉

スーパーのジャム試食売り場で、ジャムの試食販売を行った。一方のグループにはジャムを6種類用意、もう一方にはジャムを24種類用意し、「選択肢の多さは人間の購買行動にどのような影響を与えるのか?」について検証した。

〈結果〉

ジャムを6種類用意した場合、通った人の40%が、24種用意した場合は通った人の60%が試食を行った。しかし、実際に試食した人の中で、ジャム6種の場合は30%が購入に至ったが、24種の場合、購入に至ったのは全体のわずか3%であった。

この結果からもわかるように、多すぎる選択肢は意志力を奪い、結果として何も決断できなくなるようです。逆を言うと、選択の量が少なければ少ないほど、意志力は温存されて重要な決定を行いやすくなります

そこでおすすめしたいのが、「選択肢のルーティン化」です。例えば、着る服は上下セットにしておいてハンガーにかけておく、それを数セット作っておいて順番を決めておけば、服の選択に迷う必要がありません。

また、食事に関しても「どの地域に行ったらこのお店」とか「雨が降ったらこのお店」「火曜日は○○を食べる」というように予めルールを決めておけば、意志力を無駄にする必要がありません。

このように自分が出会うであろう選択に対して、先に答えを絞り込む、もしくは決定してしまう、いわゆる選択肢のルーティン化が意志力のコストカット法の1つ目のオススメです。

②20秒ルール

2つ目のオススメは今すぐに始められる20秒ルールです。ハーバード大学のショーン・エイカーさんが提唱している方法です。

やることは単純。「やることがあるのについついテレビを見てしまう人」は、テレビのコンセントを抜き、リモコンの電池を引き出しにしまえばいいんです。

要は、自分がやりたいと思った事に、今までよりも20秒多く時間のかかるようにすれば、面倒くささから「テレビを見ない」事が習慣になるんですね。

ネットショッピングでついつい買い物をしすぎてしまう人は、パスワードの自動記録機能をオフにして、30桁の長い暗証番号を設定すればOK。

自分が何気なく意志力を消耗させられている事について、「そもそもめんどくさいからやりたくない」という状態をつくる事で、意志力を節約するという発送ですね。

※逆に、自分のやるべきことは今までよりも「20秒早く始められる」ようにすれば、余計な意志力を使わなくても始められるようになります。

③部屋をきれいに〈セルフハンディキャップ潰し〉

テスト勉強しなきゃいけないときに限って、部屋を掃除し始める……

みなさん、こんな経験はありませんか?ありますよね笑

これ、セルフハンディキャップという思考が働いてるんです。

勉強しなきゃいけない時間を掃除に使ってしまったら、当然勉強時間は減りますよね?脳はこれを上手く利用して「自分が今回のテストでいい点を取れなかったのは、部屋の片付けというハンデがあったからだ」という言い訳をします。

当然、このセルフハンディキャップが働いている間は無意識にやらなきゃいけないことから逃げるために意志力を使っているので、意志力は消耗します。

これを防止するのは単純。自分の周囲にモノを置かないようにするんです。モノが目に入ると「別のことをしたい!」という誘惑が起こるので、それを未然に防いでしまうのが目的ですね。

ちなみに、私はこの環境を作り出すためによくカフェを利用します。カフェの机は公共のモノでかつスペースも限られているので、モノは最小限しか置けません。より集中したい作業がある時にはWi-Fiが飛んでいないカフェに行きます。集中しなければいけないこと以外のモノと自分を強制的に隔離するんですね。

まとめ

どうでしょう?みなさんにも当てはまる内容があったのではないでしょうか?

「自分は意志力がない」と嘆く前に、どうか意志力のコストカットをやってみて下さい!