起業家の仕事づくりを着実に進める筧田です。
今年、2017年2月末日……つくばの駅前に構えていた西武筑波店が閉店しました。
今度は、同施設内(つくばクレオスクエアCLEO館)にあるイオンつくば駅前店が、2018年1月31日20時に完全閉店するというニュースが入ったので、その確認記事となります。
西武筑波店に続く中核商業施設の撤退で、中心市街地の空洞化懸念:日本経済新聞
つくばクレオスクエアの位置関係のおさらい
つくばクレオスクエア(Q’t、CREO、MOGの3施設で構成)
A:Q’t [キュート]
B:別館MOG [モグ]
C:本館CREO [クレオ](イオンつくば駅前店、西武筑波店跡)
D:南1駐車場
E:BiViつくば
F:ライトオン つくば本店
G:タイムズ ライトオン つくば本店駐車場
H:北1駐車場
※クレオは筑波都市整備株式会社による運営。
イオンつくば駅前店の情報
・CERO館の核店舗(1階〜2階に出店、売場面積:6,681㎡)
・ジャスコつくば店として西武百貨店筑波店(売場面積16,688㎡)とともに1985年3月に開業
※1985年に国際科学技術博覧会(つくば科学万博)が開催された
イオンつくば駅前店のあるCREO館の他のお店
8つのテナントが入居中
・COMME CA ISM
・Boutique Daisy
・モーブ
・さが美
・柏屋
・東京メガネ
・グランサックス
・リブロ
イオンつくば駅前店内メッセージボードを参照する。
店長 「当店は開店後32年を経過し、新たなライフスタイルに応えるために必要な売り場面積の不足だけでなく、建物や各施設自体に老朽化が進んでおります。安全に、かつ快適な空間を提供し続けることは、非常に困難な状況にあることは否めません。そのような背景のもと、2017年度中に閉店の運びになりました。」
引用:(研究学園の生活)
※この投稿は2017年11月26日となっております。
つくば駅前が閑散としてきている理由
少しバラバラとしますが、挙げていきますね。
・TX開業に伴う都心へのアクセスが向上した。結果として、ストロー効果によって地域での消費傾向が変わった。(例:地元つくばの百貨店よりも都心部で商品を購入する)
・周辺に商業施設やドラッグストアがオープンし、競合となった。
2004年(TX開業前年):ララガーデン
2008年:イーアスつくば(研究学園)
2013年:イオンモールつくば
・2011年からセンター地区にあった公務員住宅が廃止
・駐車場の不便さ(料金コストだけでなく、入退場の手間、立体駐車場へのストレスもある)
・四方を囲む大通りから、通り沿いのお店に直接入れない構造
・街路樹によってお店が見えない。
・人気スポットの不在
主体のないつくば市街地
筑波大の藤井さやか准教授(都市計画)が今年1〜4月に行った調査によると、つくば駅周辺の人通りは西武撤退前より役3割減った。藤井准教授は「つくばの中心市街地は土地所有者の多くが公的機関で、活性化を担う主体がいないのが課題だ」と指摘する。
読売新聞茨城版からの引用
つくば中心市街地へのコメント
先日、井畑とも散歩をしてきたのですが、西武筑波店が撤退して、最近ではつくばクレオスクエア全体から寂しい感じが出ていますよね。つくば駅周辺に人が集まりにくい状態。人気スポットの不在や、駐車場の制限……やっぱりつくば駅前は車で利用しにくいイメージしかないので、そこを解決しないことには、この人も店も集まりにくいという、つくば駅前の空洞化の流れは止まらないのかなと感じています。車社会に沿った地域づくりと真剣に向き合わなければいけない。これはつくば駅前だけでなく、東大通りと西大通りに挟まれたつくば中心市街地全体に言えることですが。
という訳で、少し前から、イオンつくば駅前店の撤退は噂では聞いておりましたが……来年2月に現実になる様です。実際にTXつくば駅からイオンつくば駅前店に入るまでには、結構歩く必要がありますからね。(参照:つくばクレオスクエアと周辺図)
西部もイオンもない状態だと、つくばクレオスクエア内にある個別の専門店が心配なところです。西武筑波店跡地、イオンつくば駅前店跡地……つくばはこれからどうなっていくのでしょうか。
日本中の商店街と大型商業施設の関係でも問題になっていますが、これまでの商店街のお店が新しい商業施設と比べて劣っている事実もありますよね。精進して来なかったと行ったら酷いのでしょうか。少なくともお客様に応えられなかったと商売人として思います。
つくば市の対応は?
西武撤退後、7階建ての商業施設を貸し出そうとしたのですが入るテナントはおらず、フロア貸しに切り替えても借り手が決まらない状況です。そこで、2017年4月につくば市が発足させたのが、『学園地区市街地振興室』。11月の段階で市長は「市でも急ピッチで検討している」との発言をしております。来年2018年の6月に向けて新しい街づくり再生計画をまとめる模様です。
商業と文化のどちらを中心とするかなど、中心市街地にどんな役割をもたせるかによって対応も異なる。市民の意見を集め、数十年先までの計画を打ち出したい。
学園地区市街地振興室
つくば駅前に対する、なるほどコメント
空洞化は研究学園駅とのバランスを欠いたまま開発を進めた結果ではないか。つくばの魅力が失われることがないよう、計画的に街づくりを進めてほしい。
研究学園の発展によって、一般市民はより良い選択肢が生まれたということですよね。仰る通り、つくばの魅力が失われないように、街を展開してほしいと思っています!
日本ですと駅前が栄えるイメージがありますが、外国ですと公園の中に駅があったり、駅の付近は普通の街角だったり。。。別に日本も駅周辺に人が集まらなくてもいいのでは?と思います。つくばは車社会ですし、バンクーバーに似た本当に素敵な街ですから、その路線でいけばいいと思います。むしろ、個人の小さな商店が連なるマルシェやメルカートのような施設を作れば、ありふれたショッピングセンターとの大きな差別になるし、つくばらしいオリジナルの街を作ればいい話です。
確かに、必ずしも駅周辺の人口密度を上げる必要はないですよね(*・ω・*)
もう一つ、未来に向けて思うこと
自動運転技術やカーシェアリングが普及したとき、移動や駐車のコストがかなり低くなると思います。そうなった場合の地方の駅前……どうなるのでしょうかね。
この話は、内容が別のため詳細はこちら↓
【車社会の未来】日本はどんな街並みになっていくんだろう?
“ いいものだらけ ”の世の中へ。
代表取締役
筧田 聡 Satoshi Kakehida
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