【 筧田の「ホスピタリティ論」 #2 】(授業補助資料)

 

こんにちは。 大学・経済学部向けのホスピタリティ論で講師をさせていただきます、 筧田 聡 (@kakehida) です。

このページは、授業《筧田のホスピタリティ論》(2回目) の補助資料としてまとめました。 コロナの影響で大学で直接顔を合わせて授業できないため、この補助資料を授業に沿って使っていきます。

※今回の授業は、経営情報学部の学生に向けてです。

※授業には留学生も多いため、簡単なわかりやすい言葉で伝えていきます。 (日本語の丁寧な表現は読解が難しいので、省略します。)

※留学生の皆さんへ
授業の中では、難しい表現も出てくると思いますが、できる限り、このページに書かれている文字の通りに読みたいと思います。 話を聞きながら、文字も読んでもらえるとわかりやすいと思います!

 

0. 授業に入る前に……

筧田の授業をする姿勢について

今回の授業では、これまでの筧田の人生&職務経歴から、ホスピタリティについて筧田が重要だと考えていることを、少しでもお伝えできたらと思っています。

もし重要だと思っていただけたら、ノート、パソコンにメモを残していただけたらと思います。

この授業を通して、皆さんの中に記憶された・記録された僕の言葉が、「皆さんのの人生のどこかのタイミングでお役に立てれば、本当に嬉しいな!」と思いながら授業をさせていただきます。

よろしくお願いします!

 

改めて、筧田の仕事現場を紹介します!

1. 起業茶屋®

. 観光ガイド

 

授業の受け方について

今回のホスピタリティ論の授業の目的とは?

今回のホスピタリティ論の授業では、
①「ホスピタリティに対する好奇心を満たすこと
②「ホスピタリティに関わる課題を解決できる能力を身につけてもらうこと

の2点を目的としてみてください。

 

3回の授業の流れ

筧田が担当させていただきますホスピタリティ論の授業は、3週に渡って3回あります。 全体を通してホスピタリティに関わる課題を解決できる能力を身につけてもらうために、3回の授業の流れを次のようにします。

1回目: ホスピタリティ観を持とう(前回)
2回目: ホスピタリティの理解を深めよう(本日)
3回目: 日々の中でホスピタリティを発揮できるようになろう(来週)

 

今回、「第2回目」の授業では……
ホスピタリティの本質を理解する
・巷に溢れているホスピタリティを認識する

この2点を忘れずに、今回の授業に参加してください!

※本質 [essence] : それなしにはその物が存在し得ない性質・要素

 

1. ホスピタリティとは? part2

⚠他者から言葉を学ぶときの注意点
これまでの授業でも、他の先生からホスピタリティという言葉の説明を受けて、イメージを膨らませてきたと思います。 しかし、大学という場で、「ホスピタリティ論」という授業を取っているので、ぜひ様々な方の言葉を取り入れて、客観的に捉えていことが重要だと考えています。

 

前回の復習

※前回の授業の最後に行った課題「印象に残ったキーワード」への回答を共有します!

※ちなみに筧田は「誰が提出した回答なのか」は知りません。

 

ホスピタリティ観

 → いくら授業でよく話してるとはいえ、やはりいざちゃんと考えるとなると答えるのに時間がかかりました。これもまたホスピタリティの難しさでしょうか。

 → 関係者が喜ぶこと、求めることに応えてあげようとして、さらに実現させるために「やってあげたい」と感じる精神性がホスピタリティの概念を実態的に理解するための近道だということが分かりました。

 

 with you と for you

 → 今回はこの二つをキーワードに取り上げます。今回の授業でこのお話を聞いた時、なるほどなと感心しました。今までの授業でもホスピタリティは自分も一緒に感動したり、楽しんだりすることが大切だと聞いていたので、とてもしっくりきました。反対にサービスは、一方的にマニュアル通りにするものだと思うので、こちらも納得しました。

 

ホスピタリティの姿勢を悟られることについて

 → ホスピタリティとは人と人とが接していく中での心遣いの行動であり、その行動に自分ではなく、相手が満足、納得する行動でなければならない、と感じた。
ちょっとした心遣いでも、それを 相手が察してしまった場合に「今、私はこの人に気を使われているんだな」と感じてしまっては、それをありがたく感じる場合もあれば、相手が恐縮してしまうかもしれない。場合によってはそれを不快に感じてしまう人だっているかもしれない。
相手に悟らせず、満足してもらうことが重要であるのではないか、と考えた。

↑この意見に対して、アカデミックの場なので筧田の考え方をお伝えしたいと思います。
まずこの意見について、すごくホスピタリティの姿勢を持っているなと感じました! 「相手が本当のところ、自分の行動によってどう感じるのか?」を考える・想像する姿勢がとても好きです!

筧田はまず、直観的には「満足してもらうことが重要なのは同じですが、悟られても満足させられるのではないか」と思いました。 実際に論理的に考えていくと、心遣いが悟られたときのに、相手の「恐縮する気持ち・不快さ」を感じさせなければ、悟られても構わないと思います。

・恐縮するのはなぜ?
・不快さを感じるのはなぜ?

を理解した上で、対処できるならば悟られても構わないのかと筧田は思いました。 もちろん対処できない場合も往々にしてあるのですが(笑)

「ただ悟らせずに満足してもらうこと」ではなく、「悟られても満足してもらえる場合はあるよ」とは、お伝えしたいと思いました。

 

関係者が「何をすれば喜ぶか」「何を求めているか」を予想して、実際に喜ばせていくこと

 

ホスピタリティとは、「どんな精神」?

実際に喜ばせる行動を起こすための源が必要で、それが精神ではないだろうか?

※「おもてなし・もてなし」は行動に直結する言葉だと感じますが、「ホスピタリティ」は、行動もその源となる精神も含まれる意味が広い言葉なんじゃないかと感じます。 そこで……

まず精神とは?

非物質的で知的な働きをする心のことです。

 

ちなみに〇〇精神と表現することで……
心構え・気持ち」を意味します。

 

「〇〇精神」の使用例は……

チャレンジ精神 [challenge spirit] 
 → 「やってみなはれ」 サントリー創業者の鳥井信治郎が掲げた心構え

ハングリー精神 [Hungry spirit] 
 → 「ハングリーであれ、愚かであれ」 Apple創業者Steve Jobsが演説で語った心構え

サービス精神 [spirit of service] 
 → 「演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です」 「お客様は神様です」と言った三波春夫の心構え

 

またグループのメンバーで共有している価値観・信念という意味を持つ場合もあります。 例えば……

建学の精神 (学校の設立目的価値観) [Building spirit] 
創業の精神 (企業の設立目的価値観) [Founding spirit]

 

ちなみに筑波学院大学の建学の精神は……

筑波学院大学の建学の精神
引用: 建学の精神|筑波学院大学

 

自発的に自分の感性を活かしながら関係者に喜んでもらうことが重要で、そのためには精神・心構え・気持ちも必要ではないでしょうか?という話でした。

 

2. 観光ガイドの事例からホスピタリティを理解する

 

実際にガイドとして反省点を挙げる様子は、《【現役、観光ガイドのガチ反省会!!】ツアーガイド時の注意点とは?》を参考にしてみてください。

 

3. 人が喜ぶポイントとは?

欲求を満たしてくれる → 「〇〇したい」「〇〇したくない」、「〇〇してほしい」「〇〇してほしくない」
 → 生理的欲求: 食欲 「美味しかった!」、 性欲 「気持ち良かった!」、 睡眠欲 「よく眠れた!」
 → 安全の欲求 「怪我しなかった!」
 → 関係性・所属の欲求 「仲良くできた!」
 → 承認欲求 「認められた!」
 → 好奇心 「面白かった!」

 → 自己実現欲求
  → 自分の理想を実現してくれる≒自分の世界観に沿ってくれる
  → 自分の困りごとを解決してくれる → 「〇〇を避けたい」

※理解しやすいように「場合分け」しましたが、喜ぶことは他にもたくさんあります!

欲求はいろいろとありますが、喜びを確認する方法として「ありがとう」と言われることが挙げられます。 「ありがとう」は、相手が自分を喜ばせてくれたことへの感謝を表した言葉です。

 

4. 本日の授業内での課題

この先は課題となります。 各自メモを取ってください。

課題

① 自分が回答する「特定の場所」をメモする

1班: 病院・診療所 でのホスピタリティ
2班: 大学・教育機関 でのホスピタリティ
3班: 旅館・ホテル でのホスピタリティ
4班: 飲食店 でのホスピタリティ
5班: 鉄道駅 (例: 東京駅) でのホスピタリティ
6班: 商業施設 (例: イオンモール) でのホスピタリティ

 

② 課題内容

ホスピタリティを理解するために、
喜びを生み出す行動を、

「Q1. 実際に体験したことがある行動」
「Q2. まだ世の中にはないと思われる行動」

それぞれ1つずつ、計2つ教えてください。

 

③ 回答のルール

(特定の場所の中で) 「①いつ」 「②どこで」 「③誰が」「④誰に」「⑤何をすると」「⑥どうなって」 喜びました✨

※「提供者がお客様に」の構図でなくてもよい。

 

④ 回答例

例えば、観光ガイドの現場とした場合、
(特定の場所) :観光ガイドの現場で、
①「いつ」   :観光ツアーのときに、
②「どこで」  :フォトスポットで、
③「誰が」   :観光ガイドが、
④「誰に」   :「記念撮影、好きなんです」と言うツアー参加者に、
⑤「何をすると」:「写真、撮りましょうか?」と声をかけると、
⑥「どうなって」:参加者は気持ち良く・円滑に思い出を残せて、
        喜びました✨ ……となります。

 

※最初は難しいかもしれません。 自ら考えてみないことにはホスピタリティへの理解が深まりませんので、訓練するつもりで取り組んでみましょう!

 

⑤ 課題時間の流れ

・最初の5分は「個人」で書き出す

・次の10分は「個人 → グループ」に情報共有し、グループリーダーは班員の意見を取りまとめる。 全体で共有したい回答を、各1つずつ計2つピックアップしてください。

・最後の10分はリーダーより、「グループ → 全体へ」の発表となります。

 

4. 本日の締めの課題 [ Today’s work ]

① 本日の講義の中で「気になったこと」「詳しく知りたいこと」を今、この場で質問する

わからない、知らないという言い訳は認めません! by吉田先生

② 本日の講義の中で「印象に残ったキーワード」に対して意見・考えを書き出す [Keyword pickup]

※吉田先生から出題されているミニレポートのことです。
※授業終盤15分程度で行う

 

5. 本日の宿題 [ Today’s homework ]

今日の講義を受けて……

この宿題をメモしてください
課題: 「今の自分ができそうなホスピタリティ」を箇条書きで3つ挙げる

回答ルール → 私が 「①いつ」 「②どこで」 「③誰に」 「④何をすると」 「⑤どうなって」 喜びました❗

※来週の授業で使いますので、5分でも構わないので思い出す時間をしっかりと確保して、取り組んでみてください。

 

最後に……

本日の授業はいかがでしたでしょうか? この記事を参考にしていただき、ホスピタリティを理解してみてください。 ではまた来週、互いによりホスピタリティへの認識を深めた状態で再びお会いしましょう。 筧田 (@kakehida) でした! 

 

来週やること

1回目: ホスピタリティ観を持とう(先週)
2回目: ホスピタリティの理解を深めよう(本日→ 終わりました♪)
3回目: 日々の中でホスピタリティを発揮できるようになろう(来週)

3回目はいよいよ実用的な知識の提供となります! 必ずメモを残せる態勢で授業に望んでいただけたらと思います!

 

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ABOUT US
筧田(かけひだ)
【 “いいものだらけ”の世の中へ。】を理念に、高校の同級生と共に、株式会社Key-Performance を創業し、代表取締役を務める。 「魅力的な起業家の集まりが地元にない!!」ことから、起業茶屋® を立ち上げ、5年で2000名を集客する。 現在は、人間観察サロン™、起業の作戦会議室™に力を入れている。