私は、ソニーという会社が好きです。
これまで、WALKMANで代表されるオーディオ機器やSony Ericssonの携帯電話を使っていました。
還暦を迎えた親父が学生の頃から使用していたラジカセ、じぃちゃんが愛用していたビデオカメラもソニーです。
多くの日本人にとって身近な存在のソニーですが、
今日の朝刊に、僕がソニーを好きな理由の1つが書かれていたので、シェアしたいと思います。
ソニーを好きな理由は、生産者の魂が見えることがあるから
今日の読売新聞の朝刊です。
ソニー:ベータ方式カセットテープ
内容は、ベータ方式のビデオカセットテープが2016年の3月で出荷を終えるというニュースです。
これを見たときに、ソニーを好きな理由が補強されました。
というのも、今年度の出荷予測巻数は400巻だそうです。
年間で400巻しか売れないのに、未だに生産していたなんて!!
しかも、録画や再生する機器は2002年に生産終了しています。
僕は、こういうところが好きなんですよ。
ちゃんと顧客を直視して活動しているということが、見えることがある。
生産者の想いや活動が魂となって、その細部に宿るような。
輝いて見えたソニーの製品
小学生のころ、実家にはいくつかのソニー製の製品がありました。
ソニーは、幼い僕の目にも、他社と比べて輝いて見えたのです。
僕が見てきた要点は3つ
- 最新性
- デザイン性
- 物持ちの良さ
ソニーの設計者たちは、「顧客のこれから」を強烈に意識して、ものづくりをしているように感じてきました。
私の大学での専攻は機械工学です。
父は油圧機器のメーカーで働いております。
そんな状況もあり、製品に対して、いくつかの知識を与えられてきました。
ソニーが演出する顧客のこれから
顧客の未来に関わっていく姿勢はに、学ぶことがたくさんあります。
世の中に新技術を届けて、ライフスタイルを変えるソニー
次の時代の技術を、いち早く顧客に提供するという、ソニーの姿勢は、見事でした。
よくある経営判断では、普及に合わせて商品を展開していく道を選びます。
しかし、ソニーは様々な製品を自ら普及させてきました。
顧客の身近なところにソニー製品を置いておける
日常に溶け込む洗練されたデザイン、素敵でした。
故障による交換や修理をさせないソニー
兎に角、壊れなかった。
全般的に製品の物持ちが異常に良かったと、じいちゃんも父も言っておりました。
今のソニーは?
OBを含め、最近のソニーはザワザワしているようで、ここ5年程、書籍を通してソニーを批判する方が増えました。
衝撃的だったのが、社会人1年目のとき。
研修先でソニーのOBが、大々的にソニー批判を展開していたことでした。
ソニーの、経営もものづくり精神も若い世代も、どんどんダメになっていると言っていました。
ソニー批判を理解できる面
ソニーが最近力を入れているように見えるのは、ソニー銀行、ソニー損保、ソニー生命、ソニー不動産など……
ものづくりや音楽/カメラとは、まったく違うフィールドです。
また物持ちはそうでもなくなった感は否めない。
ソニー批判を理解できない面
先ほどの「顧客のこれから」を考える姿勢のデザイン性と技術の最新性
例えば、グッドデザインアワード賞などデザイン関連の受賞歴を見ると華やかです。
自らデザイン展を開催するなど、デザインに力を入れていることは間違いありまえん。
最新技術としては、
◯おサイフケータイとして利用されている「FeliCa」
◯「ジャックインヘッド」と呼ばれる他人の視界を自分のものにしてしまう仮想現実の技術
◯「世界最薄の液晶画面」⇒なんと4.9mm!
◯「次世代大容量磁気テープ」⇒その容量185テラバイト(笑)
いずれもソニーが生んだ最新技術です。
これらは全て、オナニーで開発した技術ではなくて、顧客を直視した成果として生まれたものではないでしょうか?
ソニー批判にあっても、にじみ出る良さ
このようなことから、利用者の立場としてみれば、今でも充分感動させられることがあります。
今回のベータ方式テープの出荷終了の話も、誠意ある対応だったといえるでしょう。
ただ、こういった細かな背景が一般に浸透しているかと言われれば、そうではないと思います。
これはどうなんでしょうね?
現状の利用者から愛されるソニーでありながらも、利用しない人、背景を知らない人には味わえない部分がある。
ソニーはこういったストーリーを、大衆に向けて、メジャーな存在として語るともっと良いのかなって。
“ いいものだらけ ”の世の中へ。
代表取締役 CEO
筧田 聡 Satoshi Kakehida
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