こんんちは。初めてスタバで「エスプレッソ」を単品で注文しました。めっちゃ苦いと思ってたけど全くエグみとかはなく、とても飲みやすかったです。井畑です。
起業や個人事業主としての活動を初めるときによく言われるのは「お客さんに自分のファンになってもらえ」ということです。ファン戦略も最初の頃は適当にやっていてもそこそこ成功したのですが、現在だと同じようなことをやる競合が多すぎて差別化が非常に難しいですよね。
この記事では
起業家の僕らは何を奪い合っているのか
をご説明します。
【可処分所得→可処分時間→???】
歴史的に、競合同士ではお客様の「可処分所得」を奪い合って来ました。この可処分所得っていうのは「生活するために必要な経費(税金や食費)をすべて抜いて、純粋に自分の自由に使えるお金」という意味です。(これはBtoCビジネスでは特に顕著です。)
でも、ネットの発達と「お金はあっても使う時間のない」というくらい日常に時間のない人が増えると、今度は「多くの時間を費やしてくれる分野に、間接的に多くのお金が落ちる」ということに事業者は気が付きます。総務省「社会生活基本調査」によると、一日に自由に使える時間は平均で3〜4時間程度だそうで、この自由に使える時間を「可処分時間」というふうに言います。
総務省「社会生活基本調査」によると、一日に自由に使える時間は平均で3〜4時間程度らしんですが、これってみなさんの実感と合ってますか?
— イハタ@起業茶屋 (@ihata1567) January 29, 2020
いわゆる「フリーミアム戦略」なんかもこれと絡んできます。例えばYou Tubeは無料で使えますが、必ず公告動画が流れますよね。You Tubeに時間をかけてくれればくれるほどお金が生まれるんです。イオンモールとかも同じ発想です。「いろんなお店が集まる→効率的に買い物ができる→イオンモールに滞在する→お金が落ちる」って流れですね。
だから今度は、いかに可処分時間を奪うかって勝負になって来ています。「いかに自分の商圏に長く滞在させるか」って勝負です。
どんなところで時間を使うか?
では、ここで自分の生活を考えて見て下さい。自分が多くの可処分時間を割く活動とは?
そう、自分の好きなことです。
もっと言うと、「つい、そのことばかりを考えてしまうこと」にたくさんの時間を割いています。だから、顧客の「肉体として割く時間」ではなく「精神として割く時間」を奪えれば、可処分時間も奪え、結果として可処分所得を奪えるわけですね。
【可処分精神が奪われている状態とは?】
恋愛なんかはとてもいい例です。何をしてても四六時中相手のことを考えてしまう。好きな人のことを思って何も考えられない。当然好きな人を手に入れるためには時間もお金もいとわない………可処分精神を奪うことで可処分時間と可処分所得を奪った状態ですね。
僕の子どもの頃は、ポケモンでも同じことが起こりました。僕が小学校4年生のときに「ポケモン金・銀」が出たのですが、「時間帯によって登場するポケモンや進化するポケモンが違う」という新要素が追加されました。僕が当時欲しかったポケモンは「16時までにプレイした時間が一定以上になる」ことが進化の条件でした。そうなると小学生の僕としては大変。なにせ学校から自宅に帰るのは、どんなに早くても15:40でした。
だから、学校にいるときも「いかに自分に与えられている20分を無駄なく過ごすか」に全神経を集中するわけですね。帰りの会の一コマ前の授業の時点ですでに帰りの準備を全て終え、帰りの会終了と同時にスクールバスへ直行。バスで一番降りるときに効率的な席を確保します。バスを降りてから家までの経路も何回も練り直し、いかに効率的な帰宅ができるかを検討し続けました。(当然、1時間目〜6時間目まで授業中はすべてポケモンのことしか考えていなかったので、学校の勉強は全然出来ませんでした。)
当時の僕がここまでやったのはひとえにポケモンにハマっていたから、言い換えると「ポケモンに可処分精神を奪われていたから」です。
(ポケモンの例からも分かるように、僕は本来であれば勉強に費やさなければ行けなかった精神、つまり「可処分でない精神」を奪われていました。なので、「可処分精神」という表現は適切でないと感じるんです。)
【可処分精神を奪うためには】
可処分精神を奪うために重要なのは大きく分けると以下の2つの要素を満たすことです。
①脳内麻薬の分泌を促す(こちらの記事を参照してください)
②マズローの5段階欲求のうち、「承認欲求」より高次の欲求を満たすことです。
ポケモンの場合は①、恋愛の場合は①・②の両方を満たしていますね。(だから、恋愛で身を滅ぼす人はたくさんいるけど、ポケモンによって身を滅ぼした人は聞かないですよね。)
ちなみに、僕と筧田が二人で会社をやっているのも、この「可処分精神を奪う」ことで競争優位性を獲得したいからっていう狙いもあります。
【まとめ】
同業者と差をつけてファンを獲得したかったら、お客様の可処分精神を奪おう!