起業家の才能を100%引き出す専門家、筧田 (@kakehida) です。
日々の活動に熱中できないと、なかなか物事は前に進みません。 学生の頃、滅茶苦茶ハマっていたゲーム、夕方にやり始めたのに、気がついたら夜を越えて朝の太陽が登っていたなんて方もいらっしゃるのでは? ごめんなさい。 私の話でした。
今回は、日々の活動にハマるための方法として、ゲーム的要素というフレームワークを取り入れてみませんか? という問いかけから始まり、具体的にどう取り入れれば良いのかをお伝えしたいと思います。
結論から言うと、
という項目から成り立ちます。
念のためですが、この記事は私の意見ではなく、科学的に根拠のある研究結果に基づいて発信しております。 では早速順に見ていきましょう。
日々の活動にゲーム要素を取り入れませんか?
今回お伝えするフレームワークを取り入れることで、日々の活動に対し、楽観的な姿勢で専念することができ、物事が進められるようになります。
私が現場で話を伺っている中で気づいたのは、日々の活動に面倒くささを感じたり、イライラするのは、4つのゲーム的要素が揃っていないから、ということです。 もし日々、面倒臭さやイライラがある方はぜひ読み進めてみてください。 では早速、順に詳細を説明していきたいと思います。
1. 勝てる希望があること
まず第1に、ハマってしまうゲームは、プレーヤーが勝てるデザインになっています。 勝てないゲームって全然、面白くないですよね。 面白いゲームは明確なルールの中で粘り強くプレイしていけば勝算が見込めるデザインになっているものです。 勝てる見込みがあれば、失敗しても楽観的に繰り返し勝つまで取り組める。 その間、苦にならないゲーム。
失敗しても楽観的に取り組み続けられるゲームとは?
ゲームコンサルタント会社のニコール・ラザロ [Nicole Lazzaro] 氏によると、プレーヤーはゲームの中で約80%は失敗しているといいます。 また米国のオンラインゲームデザイナーのジェーン・マクゴニガル [Jane McGonigal] は、
プレーヤーは、だいたい5回中4回はミッションをクリアできない。 パズルを解けない。 戦闘に勝てない。 得点を挙げられない。 衝突して炎上する。 死亡する。……といった結果を迎える。 ここでプレーヤーは、失敗しても楽しんでいるだろうか? 実はYesだ。 よくデザインされた (勝算のある) ゲームで遊んでいれば、失敗してもプレーヤーは失望しない。 むしろ独特の幸福感を得る。 彼らはワクワクし、興味を掻き立てられ、何より楽観的な気分になる。
クリアできる希望があるゲームとは?
勝算のあるゲームは、つまり希望があるということであり、最後までやり通すことができます。 逆に、勝算が見えないゲームでは自分が頑張っても仕方ないと思ってしまう。 結果として諦めてしまいます。 誰が勝てないゲームをやりたがるでしょうか。 難しいけど難しすぎない。 易しいけど易しすぎない。 そういうバランスも保たれています。
目的を細分化する意味とは?
起業シーンにおいて、「勝てそうだ」「クリアできそうだ」「目標達成できそうだ」と感じることも大切ですし、それ以前にクリアできそうなビジネスイメージ (アイデア) であることが重要です。 ここでポイントなのが、目的を切り分け、小さく細分化していくと、大抵どんなものでも勝算が見込める目標にすることができます。 取り組み続けるコツは、少し背伸びすれば、少し努力すれば、勝算が見込める目標を持ち続けることです。
2. 失敗率80%の斬新な課題と更なる功績があること
ハマるゲーム、次の要素は、必ず次のステージ、新たな敵、更なる功績が用意されているということです。 人は絶えず斬新さを求めています。 プレーヤーが常に目先の変わったものに刺激を受けて、興味をそそられるように配慮されています。 ゲームを進めていく中で、プレーヤーの能力が上がりますが、同時にゲームの難易度も挙がっていくように設計されているので、私たちは常にやりがいを感じることができます。
このあたりの精神構造の話は、米国心理学者のミハイ・チクセントミハイ [Mihaly Csikszentmihalyi] の提唱するフロー状態における研究結果とつながります。
フローってなんですか?
フローとは、私たちが時間の経過も忘れるほどなにかに没頭し、高揚感に満たされている状態を言います。 面白いゲームはいつまでやっていても退屈しませんよね。 フロー状態が効率良く生み出されるのは、「自分が設定した目標」「個人的に最適な障害」「途切れないフィードバック」が揃った時です。 これは今回扱っているハマるゲームの基本的要素と重なる部分が多いです。
参考文献:フロー体験 喜びの現象学
フローの参考事例として山登りがあります。 山は登山者に刺激的で斬新な課題を提供しています。 食料問題、怪我への対応、雪、岩、気温、酸素……といった具合に。
仕事の初日の話、思い出せますか?
ここで、あなたの仕事の初日の日の話をしたいと思います。 思い出してみてください。 決して退屈な日ではなかったはずです。 覚えること・慣れていないことに精一杯になっていませんでしたか? あの日、あなたは新しいステージに立っていたということです。 新しいステージに立った日、希望と不安とやりがいを感じていたのではないでしょうか。 同じステージを何度も繰り返すゲームに、面白いゲームはありません。
ゲームの難易度は誰が決めているのか?
ここで独立起業した方に確認してほしいのは、今の仕事のステージを決めているのは誰か? ということです。 もし、独立起業して、自分の仕事が楽しくない、飽きたということであれば、仕事のステージの変化を追ってみましょう。 もしステージが変わっていない場合、あなたの意思で、ステージのレベルを上げで、ゲームを先に進めてみませんか?
簡単なことじゃない方を選ぶ意味とは?
ちなみに人は自分を最大限幸せにすることよりも、簡単なことを選びがちという調査結果があります。 意図して、新たな課題に挑戦してみましょう。 人は楽することを求めますが、本当の幸せは刺激から生まれます。 刺激的な仕事をしていけるか、また日々の仕事が面白いゲームのようにハマるものになるかは、自分次第なのです。 ある意味、自分の痕跡を残すように仕事をするというのも1つの手かと思います。
3. 明確な目標があること
3つ目のハマるゲームの要素は、攻略法が明確ということです。 プレーヤーが無駄に迷わず専念できることが重要です。 曖昧な目標ではなく、筋の通った目標が、混乱した状態を秩序がある状態に変えます。
自分の目標と組織の目標とは?
会社員の場合、自分の仕事の目標と会社の目標を擦り合わせないと話が成り立ちません。 しかし独立起業したばかりの場合は、「自分の目標≒会社の目標」と言えます。 前項の課題選びと同様で恐縮ですが、仕事にハマることができる目標を立てられるかはあなた次第です。
1番の項目と併せて、明確で勝てそうな (達成できそうな) 目標を設定することが、ハマることにつながる良い緊張感を生みます。
4. 日々、フィードバックが得られること
適切な行いは、得点・報奨・新たなスキルにつながる。 間違った行いにはペナルティが課される。 この素早く反映されるフィードバックが、ハマるための4つ目のポイントになります。
進展・進歩を実感できることのメリットとは?
最もやる気にさせるのは、物事の進展が感じられることだと、調査で示されています。 その進展の量はわずかでも良いとのこと。 ハーバード・ビジネススクールのテレサ・アマビール [Teresa Amabile] は、
各企業内での調査によると、社員に意欲を起こさせる最善の方法は、毎日の仕事で容易に進歩が得られるようにすることでした。
と言っている。
データによると、大きな功績にしか関心を示さないものより、小さな成果を途切れなく感じているもののほうが、人生に対する満足感が22%高いことが示されている。
心理学の1流専門誌、アメリカン・サイコロジストに掲載された論文を参照すると、
1度、小さな・ささやかな成功を得ると、次の小さな成功も得たいという弾みがつく
絶えずに直接フィードバックを与えることは、人を取り組ませ続ける意欲を湧かせる。 自分自身がフィードバックを得るには、仲間や顧客に積極的に評価を求めよう。 仲間には、「働きぶり」や「成果を挙げる方法」を定期的に尋ねましょう。
フィードバックループによる仕事の中毒化とは?
自分の仕事に対して、定期的・定常的にポジティブなフィードバックが繰り返されるよう仲間や周囲の人と協力体制を構築することは有効です。 これによって達成と喜びを同時に見出すことができます。 このループには中毒性があり、成果も挙げられるし能力も高まります。 周りから見ると不屈の忍耐力を持っているように思われるかもしれませんが、自分の中では自分というプレーヤーを操作するゲームに熱中しているような話となります。
まとめ
1. 勝てる希望があること
2. 失敗率80%の斬新な課題と更なる功績があること
3. 明確な目標があること
4. 日々、フィードバックが得られること
いかがでしたでしょうか?
日々の活動にしっかりとハマっていきましょう。
1. 勝てる希望があること
2. 失敗率80%の斬新な課題と更なる功績があること
3. 明確な目標があること
4. 日々、フィードバックが得られること