学習効率、上げたいですよね?
自分のやりたいことに向かっていくと、学習や成長にかけられる時間はあまり取れないので、その分時間あたりの効率をあげなきゃならない。
でも、気をつけてください。あなたがもし「証明マインドセット」というマインドセットの持ち主だったとしたら、内側から自分の成長を阻害している恐れがあります。
この記事では
- 「証明マインドセット」とは何か?
- 成長を効率化するマインドセットとは?
- どうすれば「証明マインドセット」から抜け出せるか?
を解説します。
証明マインドセットとは何か?
マインドセットという言葉に馴染みの無い方も多いでしょう。
マインドセットとは日本語に直すと「思考傾向」の事です。「思考のパターン」「思考の癖」とも言い換えれますね。
- 生まれながらに持つ性格
- 受けてきた教育
- 経験
- 先入観
- 時代背景などからつくられた物の見方
- 価値観
- 判断基準
- 信念
- 思い込みといったパラダイム
そのマインドセットの中でも、成長を阻害してしまうのが「証明マインドセット」と呼ばれるモノです。
かんたんに言うと「私ってこんなにすごいのよ!」って言うことをみんなに認めてもらうことが行動のベースとなるマインドセットです。
証明マインドセットの特徴
証明マインドセットを持っている人は、何か行動をするとき「自分の能力の証明」にエネルギーを使う傾向があります。
証明マインドセットの人が認めて欲しい能力は例えば以下のようなモノです。
- 処理能力が高い
- 分析能力が高い
- アイデアにあふれている
- プレゼンが上手(説得力がある)
- 話を聴くのが上手
- 気配りが出切る
要は、「周囲よりも能力が高いと『本人が』思っている部分」をちゃんと周りも認めてくださいって願っているわけですね。
逆を言うと、常に周囲と自分を比べてしまいます。この癖によって様々なマイナス点が生まれるんです。
そして、人に助けを求めたがらないのも証明マインドセットの人の特徴です。「人に助けを求める」=「自分でそれをやる能力がない事の証明」になってしまうので、嫌なんです。
証明マインドセットのマイナス点
上で紹介した特徴から、証明マインドセットの人は「自分が出切る事しかやりたがらない」です。やって失敗したら能力の無いことが周囲にバレちゃいますから、やりたくないんです。
よく、人のやっている事に関しては偉そうにコメントするけど自分では何もやらない人っているじゃないですか。あれはまさに「証明マインドセット」の人で、「人のやっている事に対する冷静なコメントを出切る能力を持った自分」の事は周囲に認めて欲しいけど、実際に自分でやるのは「失敗して能力のないことをみんなに知られてしまうかもしれない」ので絶対に嫌なんです。
こんな残念な証明マインドセットちゃんが、自分の能力では失敗しそうな事に向き合ったときには以下のような反応が見られます。
①不安に押しつぶされる
「どうせ私は失敗する」と不安でいっぱいになり、その不安から本来の能力すらも出せなくなります。
例えば上司が「求めている事はレベルが高いが、こいつの能力なら70%くらいなら出切るだろ」と思って仕事をさせても、「仕事を100%完璧にやらないと自分の脳力な無いとバレる」と不安を感じてしまい、「50%しか出来ない」ような感じです。
②逃げる
挑戦する前から「自分には出来ない」と諦めてしまい逃げ出します。起業家さんの中にも、いろんな人からアドバイスをもらってもどれも実行しない人がいますが、それは「どうせ自分には無理だから…」という証明マインドセットのマイナス面が働いている場合が多いんですね。
証明マインドセットは学習効率がすこぶる悪い
証明マインドセットの持ち主には「出来ないことへの挑戦」をしようという気が起きません。自分の能力のなさがバレちゃいますからね。だから、学習の効率としては非常に悪いです。「人の目に触れない所じゃないと学習出来ない」ので、経験からのフィードバックがもらえません。
では、「出来ないへの挑戦」を積極的に行うマインドセットはあるのでしょうか?
成長を効率化するマインドセットとは?
「出来ないへの挑戦」を積極的に行うマインドセットは「成長マインドセット」と呼ばれます。
証明マインドセットが「すごい人だとおもわれたい」だとしたら、成長マインドセットは「すごい人になりたい」なんです。
今の自分の状態(マイナスの面も含めて)をしっかりと受け止め、その上ですごい人になるために努力をしようとするのが成長マインドセットの持ち主です。
成長マインドセットの人の特徴
成長マインドセットの人は、「今の自分の現状」を受け入れられます。なので、人の目をあまり気にしません。
むしろ「理想の自分になるために必要なこと」を追い求めるので、例え他人が認めてくれなくても、自分が必要だと思った事をやります。
そして、なにかに取り組むときも、結果より「成長しているという実感」のほうを重視するので、粘り強く取り組むタイプの人が多いです。
成長マインドセットのほうが成長効率は高い
成長マインドセットと呼ばれるくらいなので、当然「証明マインドセット」に比べて成長効率は高いです。
では、「証明マインドセット」から「成長マインドセット」に切り替えることは出切るのでしょうか?
どうすれば証明マインドセットから抜け出せるか?
最初にお伝えした通り、マインドセットは「思考の癖」です。なので、癖を直すためには「習慣」を変える必要があります。
ここでは「成長マインドセット」に切り替わっていくのに効果的な習慣を3つお伝えしますが、重要なのは「長期的に取り組む事」です。癖なので、短期間ですぐには変わりません。
習慣1:「成長」を軸にした目標を立てる
例えば起業家の人が「社会に貢献出切る起業家になりたい」という目標を立てるとします。
この目標は自分の「姿・状態」が中心になっているので、結局は「周囲からどう見られるか?」という気持ちが根底に潜んで居ます。
それを「社会に貢献出切る起業家になるために必要なスキルを学びたい」にすると、目標の中心が「スキルを学ぶ」という「学習・成長」になります。
こんなふうに少し目標設定を工夫するだけでも「証明」から「成長」に意識をずらす事が出来ました。
- ○○を学ぶ
- ○○を改善する
- ○○の発展に貢献する
- ○○を前進させる
習慣2:If-Thenルールを決めておく
マインドセットは「思考の癖」なので、「今、このマインドセットが働いた!」と意識できることはほとんどありません。多くの場合無意識に自分の持っているマインドセットに従って動いています。
なので、「証明マインドセット」を変えようと思ったら、「If-Thenルール」を定めて置くことが効果的です。
「If-Thenルール」とは「もし○○が起こったら△△する」という行動のルールです。
これを使えばマインドセットの矯正が出来ます。
例えば証明マインドセットでありがちな「できそうも無いことから逃げようとする」という行動に対し、「もし自分にとって逃げたくなる出来事が起こったら、それを「成長」の目標に書き換えてみる。」という「If-Thenルール」を設定します。
そうすると、「証明マインドセット」で無意識に逃げていた部分に「成長マインドセット」の考え方で立ち向かえるようになるので、「自己充足的予言」の負のサイクルから抜け出す事が出来ます。
習慣3:周囲からの期待値を下方修正する
「証明マインドセット」の人は「○○が出来ないと自分の能力のなさがバレてしまう」と思い込み不安になります。
なので、「○○が出来ないけど、もともと周囲の人は私の事をそんなに出切る人だと思っていないから、別に出来なくても周囲の期待値は裏切らない」と思い込むんです。(これもIf-Thenルールで決めておくといいですね。)
一見ネガティブですが、「自己充足的予言」で負の強化が行われるよりはずっとマシです。試してみてください。
まとめ
・証明マインドセットのヤバさがわかりましたか?
・あなたは証明マインドセットの持ち主ではありませんか?
・成長マインドセットへ切り替えられそうですか?